研究課題/領域番号 |
19K00081
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
諸岡 了介 島根大学, 学術研究院教育学系, 教授 (90466516)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 死の民俗 / ホスピスケア / 死生観 / 世俗化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の主題は、ホスピスケアの現場にて報告される、〈お迎え〉体験、〈中治り〉現象、および死者臨在感覚という「死の民俗」である。申請者は、2007年・2011年・2015年と大規模な遺族調査に参画するなど、現代日本のホスピスにおける「死の民俗」の実証的研究を進めてきた。本研究では、そうした現代日本における実態の探究をさらに進めるとともに、それをホスピスケアの先進地であるイギリスをはじめとした、西欧諸社会との国際比較の観点から分析し考察していく。
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研究成果の概要 |
本研究プログラムでは、まず「死の民俗」の扱われ方の背景に関わる研究として、イギリスでのフィールドワークおよび文献調査を基礎にして、イギリスで成立した近代ホスピスの宗教的背景およびその現状について明らかにした。また、現代日本における「死の民俗」の歴史と実態に関しては、国際発表等を行って国内外での理解と議論を深めた。 次に、「死の民俗」のなかでも「死者臨在感覚」に焦点を当てて、これまで多様な領域に散在していた「死の民俗」への言及を包括的に整理し、考察を行った。またそこから、現代における看取りの場面に世俗主義的動向が顕著に見られることを明らかにし、次の研究の方向性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ホスピス・緩和ケア、精神医学、宗教学、社会学、民俗学といった多様な領域にまたがっており、そのため主題的に扱われることの少なかった「死の民俗」の実態と研究史について包括的に整理と分析を行い、今後のさらなる研究へと繋げている点に意義を有している。その際、イギリスを中心とした欧米の動向と日本の状況とをともに視野に収めて、国際比較の観点を深めている点も重要である。また、本研究プログラムの成果には、臨終期視像に関するガイドブックの翻訳をはじめ、ケア臨床に対する貢献を意図した仕事も含まれている。
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