研究課題/領域番号 |
19K00090
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
渡辺 祐子 明治学院大学, 教養教育センター, 教授 (20440183)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | キリスト教史 / 中国近現代史 / 「満洲国」研究 / 中国キリスト教史 / 宣教師 / 中国人牧師 / 教会形成 / 自立 / 宗教統制法令 / 満洲国 / 日本人牧師 / キリスト教 / 植民地支配 / 信教の自由 / キリスト教教育 / キリスト教育 / 植民地 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「満洲国」の宗教、とりわけ植民地支配と宗教の関係にかんする従来の研究が、キリスト教についてはほとんど学術的考察を行っていないという状況を背景としつつ、満洲(中国東北部)で展開されていたキリスト教伝道、医療、教育等のキリスト教諸事業が「満洲国」成立後どのような状況に置かれたのかを、「満洲国」研究全般に有益であるにもかかわらずこれまで十分活用されてこなかった宣教師資料を用いて考察するものである。キリスト教事業の詳細や宣教師の目に映った「満洲国」の植民地支配の実態を明らかにし、それらを日本側の資料と突き合わせながら、「満州国」におけるキリスト教の全体像の把握に努める。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、満洲(中国東北部)で展開されていたキリスト教伝道、医療、教育等のキリスト教諸事業が「満洲国」成立後どのような状況に置かれたのかを、宣教師資料を用いて明らかにすることであった。 満洲伝道の資料を豊富に所蔵するスコットランド国立図書館での資料収集・調査は、コロナ禍によって延期せざるを得なくなったが、その間すでに収集済みの資料を用いて、これまで関心が払われてこなかった神社参拝問題や、日本人牧師の指導の下行われた教会合同の背景を明らかにすることができた。 またコロナ禍を経た2023年度にスコットランド図書館での資料調査を実現させることができ、これまでの研究を進展させる貴重な資料を発掘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1941年6月に日本のプロテスタント諸教派が合同し設立された日本基督教団にならって「満洲国」でも日本人牧師の指導によって中国人教会の合同が断行され満洲基督教会が設立されたが、中国人が合同の過程をどのように見ていたのかは、宣教師の報告に依拠するしか方法がない。宣教師資料を用いて宣教師の視点を加えつつ、教会合同の経緯を明らかにするものとして本研究の意義は小さくない。 同様に神社参拝問題も、植民地期朝鮮や台湾と異なって研究の蓄積が極端に少ない「満洲国」の状況を解明する点に本研究の学術的、社会的意義がある。
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