研究課題/領域番号 |
19K00092
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
斎藤 英喜 佛教大学, 歴史学部, 教授 (40269692)
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研究分担者 |
中嶋 奈津子 佛教大学, 総合研究所, 特別研究員 (50772555)
八木 透 佛教大学, 歴史学部, 教授 (70200475)
星 優也 池坊短期大学, その他部局等, 講師(移行) (50850583)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 神楽史 / 歴史 / 地域 / 神楽 / 祭文 / 中世神道 / 民俗信仰 / 民俗芸能 / 近代神道史 / 民間宗教者 / 近代神道 / 神仏習合 / 陰陽道 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、地域の神楽には、都会から多くの見学者が押し寄せるなど、その関心、興味が高まっている。その一方では、担い手たちの高齢化、地域の過疎化によって、休止に追い込まれる神楽も少なくない。また神楽の執行が形式化、イベント化する傾向もみられる。 こうした神楽にたいする関心の高まりと地域が抱える問題にたいして、本研究では、これまで重視されていなかった、「中世の神楽」の実態を明らかにすることで、神楽がもつ「宗教性」とともに、その歴史的な展開を示すことで、日本の宗教文化のあらたな面を提示することが可能と考えられる。
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研究成果の概要 |
神楽の中世的展開とその変容をテーマとした本研究は、とくに「中世神楽」のあらたな探求とともに、それが近世、近代へとどう展開、変貌していくか、という問題を深めることができた。その研究成果は、研究分担者の八木透、星優也との共編『歴史と地域のなかの神楽』(法蔵館)としてまとめ、2023年4月に刊行した。 研究代表の斎藤は、「序──神楽研究、さらなる深化のために」という総論と、「折口信夫の「神楽」研究・再考──「鎮魂術」をめぐって」の論文で古代から中世、近世、近代の神楽史の構想を論じた。とくに「神楽史」という視点から、歴史と地域における神楽の研究の新しい議論が始まるものと思われる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果としてまとめた『歴史と地域のなかの神楽』によって、これまでの古代や中世を「本質」として捉える神楽研究にたいして、歴史や地域のなかで神楽がどのように展開、変貌するかを具体的に明らかにしたことの学術的意義は高い。また上記の研究成果は、学術研究者のみならず、広く「神楽愛好者」にも読まれ、すでに重版の予定も入った。本研究の成果は、列島各地に展開する神楽を理解するうえでの社会的な意義は高いもののと思われる。今後は、学術研究者だけではない、多くの神楽に関心をもつ人々との社会的な提携などの可能性も探りたい。
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