研究課題/領域番号 |
19K00127
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 東京藝術大学 (2022) 筑波大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
清水 知子 東京藝術大学, 大学院国際芸術創造研究科, 准教授 (00334847)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アート / 生命 / 動物 / テクノロジー / 科学 / 人新世 / エコロジー / 死政治 / 芸術 / メディア / 情報 / パンデミック / 環境哲学 / アニメーション / 狩猟 / ネイチャー・ドキュメンタリー / ディズニー / デジタルメディア / 環境 / 植物 / 資本主義 / 新人世 / バイオアート / ポストヒューマン |
研究開始時の研究の概要 |
現代芸術は生命と人間、生命と物質、生命と情報と様々な関係を持ちながら新たな展開を迎えている。自然と文化の境界がもはや自明のものではなくなりつつあるなか、本研究では芸術と科学が交差する地平をめぐる様々な芸術作品に焦点をあてながら、人間の活動が地球環境に深刻な影響を及ぼす地質年代「人新世」において、またミシェル・フーコーが「生政治」と呼ぶ現況のなかで、私たちの生のあり方、あるいは生命という概念そのものがどのように変容しつつあるのか、その「生の技法」の現代的転回を、人間のみならず、人間ならざるものと共存という観点から従来の「文化」と「自然」の概念がどのように更新されているのかを探究する。
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研究成果の概要 |
本研究は芸術と環境、動物と人間の関係がどのように変化しつつあるのか、その系譜学を再考するとともに、人間と人間ならざるものとの関係性の変容を具体的な芸術作品をもとに明らかにしていくものである。文献の調査、アーティスト、キュレーター、美術館、動物園へのインタビュー調査を行った。またバイオアートをめぐる作品とその倫理的見解について再考した。それらを通して、生資本主義と芸術との関係について考察し、その成果を国際会議での発表、単著、共著、翻訳を通してまとめることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は現代社会における芸術と生命、生命と物質、生命と情報をめぐる関係性の変容について動物をキーワードに考察するものである。 研究期間中にコロナウィルスが感染拡大し、メディアとテクノロジー、生と死を巡る芸術制作、アートアクティヴィズムについてインタビュー調査をふくめ、自然環境と人間社会との関係について当初の予定とは異なる角度から多くの知見を得ることができた。インタビュー、資料調査をすすめ、国内外の多くの研究者、アーティスト等との議論を経ることで、人新世をめぐる諸研究の可能性と陥穽を明らかにし、芸術とエコクリティシズムの新たな地平を切り拓くうえで有用な議論を展開することができた。
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