研究課題/領域番号 |
19K00152
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
|
研究機関 | 京都教育大学 |
研究代表者 |
山内 朋樹 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (10769318)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 石組 / 庭 / フィールドワーク / 庭師 / 作庭 / 庭園 / 観音寺 / 大聖院庭園 / 景石 / パターン / 現場 / 身体 / 小川治兵衛 / 重森三玲 / オブジェクト |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は庭園内のオブジェクト群(本研究の範囲ではとりわけ景石に着目する)を、観察者の身体と相関的な空間的パターンの重なりあいとして理解する。庭園は観察者がその内部を動くことで多様な相貌を示す点に特徴があるため、庭園オブジェクト群は観察者の身体と相関的な配置を持つ。「庭園オブジェクト群がどのようなパターンを形成しているのか」を解明することで「園内のオブジェクト群を身体と連動する動的構造体」として明らかにする。そのため、①庭園オブジェクト群を造形要素に分解してマッピングし、②身体-オブジェクト関係のパターンを抽出し、③このパターンを作庭時の図面や作庭理論等と突き合わせて検証する。
|
研究成果の概要 |
庭は多くの場合、図像的(虎の子渡し、三尊仏、鶴亀等)あるいは歴史的観点から見られ、分析される。しかし庭は、具体的な物と物とが複雑に結びつけられた造形的構成でもあるだろう。 本研究はこうした前提から京都府福知山市の丹州観音寺、大聖院庭園の作庭工事を取材し、職人たちがどのように石を据えるか、どのように樹木を植栽するかについてスケッチ、メモ、写真、動画で克明に記録し、庭のかたちがどのように生まれてくるのかについて明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は庭園研究では類例がない作庭現場のフィールドワークから庭のかたちがどのように生まれてくるのか、そこで働く職人たちはどのようにコミュニケーションし、各々の制作意図を折衝しながら作業を進めていくのかについて調査した点に特色がある。これによって、とりわけ石組をたんに図像的、歴史的に読解するだけでなく、具体的な物体の造形的構成として分析する可能性を示した。また、こうした研究成果の一部をネット上の連載記事や一般書籍にまとめて公開することで、新しい庭の見かたを広く提示することができた。
|