研究課題/領域番号 |
19K00165
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 尚絅大学 |
研究代表者 |
三浦 知志 尚絅大学, 現代文化学部, 准教授 (20583628)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 親爺教育 / コミック・ストリップ / アイルランド / アサヒグラフ / マンガ / アイリッシュ・アメリカン / 新聞マンガ / アイルランド人表象 / 日刊アサヒグラフ / 米国新聞マンガ / 新聞漫画 / 「親爺教育」 / 1910年代アメリカ |
研究開始時の研究の概要 |
1913年に米国で誕生し、1923年に日本に輸入されたジョージ・マクマナスのマンガ「親爺教育」の美学的特徴、および「親爺教育」の影響を受け1923年に日本で開始された麻生豊のマンガ「ノンキナトウサン」の美学的特徴の記述的研究を行う。 米国版「親爺教育」については、その掲載新聞を調査し、主に1910年代の「親爺教育」の特徴を、同時代の視覚文化とともに記述する。日本版「親爺教育」については、翻訳掲載された日本の雑誌等を調査し、主に1920年代の「親爺教育」の特徴を、やはり同時代の視覚文化とともに、とりわけ「ノンキナトウサン」との比較検討を通じて記述する。
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研究成果の概要 |
ジョージ・マクマナス「親爺教育」について、米国で新聞連載を開始した1913年から1919年末までのエピソード群およそ2000話のリスト(掲載紙、コマ数、主題、あらすじ等)を作成した。1910年代「親爺教育」は、主人公ジグスが侮蔑的なアイルランド系アメリカ人表象から脱していく時期として、またその妻マギーが反抗的な夫に対してスラップスティック的な攻撃をしかける人物に推移する時期として捉えることができる。 また、1920年代に日本に輸入された「親爺教育」のエピソード群は、ジグスやマギーが前述の変化を遂げた後のものであることもわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「親爺教育」は1923年に『アサヒグラフ』に掲載され、同雑誌の「正チャンの冒険」とともに日本にストーリーマンガを根付かせ、また人気作「ノンキナトウサン」の直接的な影響源ともなった重要な作品である。その「親爺教育」の内容が具体的にどのようなものであり、それが本国アメリカのどのような文脈で成立したのかを知ることは、日本のマンガ史の最初期を研究するための必須の作業となる。本研究はこうした作業をある程度進めることができたと考える。
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