研究課題/領域番号 |
19K00170
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三浦 篤 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10212226)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | ファンタン=ラトゥール / 絵画と音楽 / タンホイザー / マネ / 美術と音楽 / オットー・ショルデラー / ヴァーグナー / ベルリオーズ / 花の画家 / ホイッスラー / アンリ・ファンタン=ラトゥール / 19世紀フランス絵画 / レアリスム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、19世紀後半にフランスのパリで活躍した画家アンリ・ファンタン=ラトゥール(1836-1904)を「芸術交流の視点」から再検討することを目的とする。英語圏やドイツ語圏の芸術家と交流し、文学者や音楽家とも接点を持っていたファンタンの芸術を、国際的な交友関係や芸術ジャンルの融合という視点から新たに捉え直したい。具体的には「芸術家像と交友関係」「静物画とイギリス」「音楽と美術」の三つのテーマを通して、ファンタンの芸術の重要な特質を解明する。
|
研究成果の概要 |
19世紀後半のフランスの画家アンリ・ファンタン=ラトゥールを、芸術交流の視点から再検討した。イギリスやドイツの美術家と交流し、文学者や音楽家とも接点があったファンタンの芸術は、異なる地域・文化を横断し、異なる芸術ジャンルを越境する特質を持つ。その国際的な交友関係を調査するとともに、特にイギリスと花の絵、ドイツと音楽という二つの側面に着目し、具体的な作品や書簡などの資料に基づいて分析することによって、地域間、ジャンル間を交差するファンタンの絵画のコスモポリタンな、そして比較芸術的な性格を明らかにすることができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人文系の学問は細分化された分野に閉じこもる傾向にあり、美術史学もまたその例にもれない。本研究は、ファンタン=ラトゥールという一人の画家を取り上げ、その交友関係や作品をイギリスやドイツとの地域間交流、音楽や文学との芸術間交流という広い視野から捉え直すことを目指している。このような国際的、学際的なアプローチによる研究成果は、これまで見過ごされてきた画家の特質を明らかにするとともに、現在の閉鎖的な学問状況、硬直した文化状況を解きほぐし、活性化することにつながるものと確信している。
|