研究課題/領域番号 |
19K00180
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 武蔵野美術大学 |
研究代表者 |
木田 拓也 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (40300694)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 中国陶磁 / 発掘 / 陶磁史 / 窯址発掘 / ジャポニスム / 工芸史 / 東アジア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、20世紀前半の朝鮮半島や中国大陸における日本人陶磁学者による古窯址の探索に焦点を当て、当時の東アジアにおける陶磁史研究の動向を明らかにすることを目的とするものである。20世紀前半の東アジアにおいては、日本の版図拡大に伴って、日本人の陶磁学者や考古学者の活動範囲が大きく広がりを見せた。当時、日本の外地にあって意欲的に古窯址探索を行った陶磁学者としては浅川伯教や小森忍らがいるが、彼らを軸として、20世紀前半の東アジア圏における日本人陶磁学者による古窯址の探索の軌跡を追跡し、これまであまり明らかになってこなかった実態の解明をすすめたい。
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研究実績の概要 |
2000年からの新型コロナ禍が終了したことによってようやく、2023年度には、海外調査を実施することができるようになった。これにより、中国の越州窯、龍泉窯、南宋官窯、景徳鎮窯および、同地の博物館等を見学することができた(2023年10月)。一年前に、「中尾万三による中国の越州窯の探索:青磁の源流を探った日本人」(『武蔵野美術大学研究紀要』第53号、2023年3月)を書いたが、その執筆時には、現地上林湖周辺を訪問することはかなわなかったが、遅ればせながら現地を訪問することができ、博物館や古窯址など、現地の状況を確認することができた。また、同地の博物館学芸員からも詳しく説明を受けることができた。龍泉窯博物館でも学芸員から詳しく話を聞くことができ、近年の新しい動向について学んだ。秋に中国の調査から戻ってからは、論文執筆に、鋭意取り組んでいる。現地調査の意義や重要性をあらためて実感した。11月には、東洋陶磁学会(第50回大会)が東京国立博物館を会場に開催され、古窯址探索と陶片採集、陶片の展示をめぐるセクションで、「昭和戦前期の中国における日本人陶磁学者の古窯址の探索と陶片の採集」というテーマで発表した。今回のテーマが、発掘や陶片だったので、ほかの研究者の発表からも学んだ。その際の口頭発表に基づいて、本研究の課題の一つである昭和初期の日本人による杭州での古窯址の探索に関して整理し、目下、いくつかの論文を執筆している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ禍のために計画していた中国での調査が先延ばしになっていた。2023年秋に3年ごしでようやく現地調査を行うことができ、海外調査後、遅れを挽回すべく、論文執筆に鋭意取り組んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
これまで集めた情報などをふまえて論文執筆に取り組んでいる。いくつかの論文の発表を準備している。
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