第二次世界大戦後まもなくフランス人のミシェル・タピエが構想した美的概念「アンフォルメル」にもとづく作品群は、1956年に日本に紹介されるや美術家に衝撃をもって受けとめられ、美術界にセンセーションを巻き起こした。 本研究では、海外所蔵のタピエ旧蔵資料調査、国内所蔵の「アンフォルメル」に関連する資料調査、当時「アンフォルメル」の受容に深く関わった日本人関係者への聞き取り調査、国内外で所蔵されている日本人美術家の「アンフォルメル」関連作品の調査により、日本美術において「アンフォルメル」が果たした役割や「アンフォルメル」の今日的意義を考察する。
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