研究課題/領域番号 |
19K00212
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
阿部 裕之 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (20222664)
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研究分担者 |
田中 隆充 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (20374861)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 南部鉄器 / 南部鉄瓶 / 伝統的工芸 / 惣型鋳造技法 / 焼き型技法 / 生型技法 / 輸出用鉄瓶 / 伝統的技法 / 外国人向け |
研究開始時の研究の概要 |
伝統的工芸品として指定されている南部鉄器の伝統的な技法は職人が約400年の歴史の中で材料,制作する道具を含め,製造方法,造形表現やその時代の需要に合わせた生活用具として次世代へと受け継がれている.また,工芸的要素が高い職人による手作りとは別に,国内ユーザー向けの南部鉄器の大量生産は伝統的な技法を保持しつつも従来的に行われている.しかし,海外での需要が増加し国内ユーザーにはない要求概念に対応する場合,伝統的な技法の一部を欠如しなければならない工程が発生している.そこで,外国人ユーザー向けとして大量生産して展開する際に生じる課題を学術的な見地から抽出し研究する。
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研究成果の概要 |
南部鉄瓶のデザインバリエーションを進めるにあたり,大量生産等を考えずに発散的な発想でデザインを考え合計で47種類のデザインスケッチを作成し、南部鉄器伝統工芸士会会長である,田山鐡瓶工房の田山和康氏が造形のバリエーションの整理を行った.さらに中国、台湾、タイので南部鉄器の趣向に関するアンケートを実施した。424名がアンケートに参加し地域ごとに選択肢数が最も多かった上位5つの案を分析・比較した。分析により、これら3つの国/地域で南部鉄器のデザインが選ばれる理由に一貫性があることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
南部鉄瓶は海外での需要が高いが、国や地域によって鉄瓶の使い方や上述のデザインの好みの差異があるため,造形表現の難易度が高い。また、ニーズに合わせると量産に適さない造形を見極めるのが難しい.本研究ではデザインプロセスの川上に位置する,発散的な造形のバリエーションをデザインし,その後,工芸の専門家に一品物の鉄瓶に適しているのか,または,量産性のある造形であるかを確認,整理し分析を行い、とりわけインバウンドにより海外ユーザをターゲットにし伝統的工芸を発信できたことは学術的意義だけではなく、伝承性を考慮すると社会的な意義も高い。
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