研究課題/領域番号 |
19K00214
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
萩原 彩子 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 助教 (30455943)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 手話通訳 / 舞台芸術 / アクセシビリティ / 聴覚障害 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、舞台手話通訳に焦点を当て、その専門性を身につけるための具体的方策を明らかにすることを目的としている。なお、本研究は文化芸術活動に特化した手話通訳者をゼロから養成するものではなく、基本的な手話通訳技術を身につけた者を対象とし、具体的には都道府県等に登録する手話通訳者もしくは手話通訳士の資格を有する者が基本的な技術に加えて舞台手話通訳に特化した技術の習得を目指すものである。 舞台手話通訳経験のある手話通訳者と、未経験者の双方が行った舞台手話通訳について言語学的に分析するとともに、舞台手話通訳の先進国の視察調査を行なう。
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研究実績の概要 |
2023年度は、模擬手話通訳映像の撮影および分析をさらに進め、撮影については、舞台手話通訳未経験者1名から新たに協力を得て模擬通訳を撮影した。撮影にあたっては、これまでの撮影と、事前準備の時間や撮影の条件(立ち位置、題材映像の流し方など)が同様の形になるように留意して実施した。 また、撮影した映像はアノテーションソフトELANを用いて細かな表現の違いなどについて比較分析を行なった。 特に、観客の視線をいつ手話通訳に向けさせ、いつ舞台の役者に向けさせるかといった「視線の誘導」に関する方略に着目して分析を行った。結果、場面の開始時に舞台に視線誘導を行う例が多くみられることが明らかになった。また、役者の特徴的な動作について、観客に「見せる」必要性を感じている点では通訳者間で共通していたが、方略としては、直接舞台に視線を誘導した例だけでなく、手話通訳に役者の動作を取り入れる例もみられた。場面開始時のように台詞がまだ始まっていないところでは舞台への視線誘導を行いやすいが、台詞がある場合は台詞そのものの通訳と舞台への視線誘導を同時に行うことができないため、通訳者間で方略に差が出ていたと思われる。 なお、このことについては、手話通訳学会にて発表した。 そのほか、撮影終了後に実施したインタビュー(事前準備として行なったことや表現の際の工夫、困難点などについて)について分析を進め、おおよそ傾向をまとめているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本来は2022年度で研究を終える予定であったが、協力者がなかなか見つからず2023年度後半に撮影になったため、計画が一部ずれこんだ。しかしながらこれまで撮影した映像については分析を終えており、これから聴覚障害者による評価を行って、最終的にまとめる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
撮影した模擬通訳映像に基づき、聴覚障害者からの評価を収集する予定である。
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