研究課題/領域番号 |
19K00219
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
藤木 秀朗 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (90311711)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ドキュメンタリー / 環境問題 / 福島第一原発事故後 / 映像メディア / 映画 / エネルギー / 障がい者 / グローバルな想像力 / 放射性物質 / 放射性廃棄物 / エコロジー / 廃棄物 / 映像 / 環境社会問題 / 3.11原発事故後 / 環境人文学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では。①福島第一原子力発電所事故後の環境社会問題を扱ったドキュメンタリーを研究するということ、②それを、水俣病に関するドキュメンターリーのような過去の遺産や歴史と関連させて考察すること、さらには③災害後に制作された映画のほとんどが福島に焦点を合わせているのに対して、本研究は同じテーマを扱う福島以外の地域を主題にした作品も視野に収めて分析することで、原発事故が提起したものを福島だけの問題ではなく、グローバルな問題として扱う。このことは、原発事故後の放射能汚染の問題を福島に限定して取り上げる研究が多い現状に対して一石を投じるという意味で、とくに重要である。
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研究成果の概要 |
本研究は、福島第一原子力発電所事故後の環境社会問題を扱ったドキュメンタリー映像作品とそれに関連する国内外のドキュメンタリー映像作品を次の 7つ の観点から調査し分析することを目的としてきた(申請当初の計画を多少更新した。)。1新植民地主義、2エネルギー、3廃棄物、4公共圏/親密圏、5マイノリティ、6動物、7 記憶である。このうち3、4、6については論文として発表した。2は学術誌に投稿し現在査読中である。5と7は調査を終えこれから論文の執筆に取り組むところである。1はいくつかの学会で口頭発表を行ってきており、今後書籍を出版する際に執筆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては主として3つの領域に貢献している。第1に、本研究は福島の原発事故後のドキュメンタリーが環境問題にどう関係しているかを複数の観点からあきらかにすることで、近年人文学全般で盛んになってきた環境人文学および環境批評研究(エコクリティシズム)の発展に寄与している。第2に、映像学でも環境問題に関する研究が増えてきたが、本研究は映像メディアならではの特徴を重視しつつ、同時に福島第一原発事故後という特別な文脈を踏まえた分析をおこなうことでこの領域の研究を推し進めた。第3に、日本や東アジアの地域研究にも寄与するように、福島第一原発事故後の問題を地方、国、グローバルの関係を考慮して考察した。
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