研究課題/領域番号 |
19K00228
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
奥村 祐子 (笹井祐子) 日本大学, 芸術学部, 教授 (70328772)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | メキシコ / メキシコ美術 / メキシコ体験 / 岡本太郎 / 利根山光人 / 深沢幸雄 / 竹田鎮三郎 / 北川民次 / 日本人美術家 / 吉田穂高 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、美の表現の原点に話しかけるメキシコの風土を改めて知り、究めること、そして①多くの日本人が何をメキシコに見出し、どういう体験をし、どういう表現を獲得してきたかをメキシコそのものの研究からと、②いろいろな作家の個別研究の両面から追求することを目的とする。すなわち、(A)メキシコの風土、メキシコの美と特色のベースである自然、空気、色彩、神話的歴史的風土の解明と、(B)北川民次の先取的仕事からはじめ、岡本太郎、深沢幸雄、利根山光人、吉田穂高ら、メキシコにのめり込んだ美術家たちの心情、方法、作品等々の歴史的美術的考察、そして(C)日本メキシコ両国の美の交流史の構築、これらが本研究の概要である。
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研究実績の概要 |
メキシコ、日本両国の国際的発展につれて、交流はより親密度を加え、芸術面において個人によるメキシコ体験、メキシコ発見も増加しているといえる。その中において、今回は南アルプス市美術館の館長 向山富士雄氏と岡本太郎美術館の元学芸員 仲野泰生氏にインタビューを行った。 1.メキシコ体験、メキシコ発見を芸術面において、岡本太郎、深沢幸雄、竹田鎮三郎がメキシコに何を見出し、どういう表現を獲得してきたか。2.メキシコ美術から受けた影響と現在の日本美術に及ぼしている影響ついて 岡本太郎美術館の元学芸員 仲野泰生氏には、①18年前に岡本太郎とメキシコ展を開催したきっかけやエピソード②岡本太郎の『明日の神話』メキシコ制作と『太陽の塔』日本制作行ったり来たり制作エピソード④シケイロスと岡本太郎③竹田鎮三郎展企画について、学芸員と作家(自身も制作を行う)視点からのインタビューを行うことが出来た。南アルプス市美術館の館長 向山富士雄氏には、① 深沢幸雄企画展②竹田鎮三郎との出会い③山梨関連の作家④学芸員として山梨県立美術館時代と館長として南アルプス市美術館時代の作家との関わりについて、インタビューを行う事が出来た。 岡本太郎、深沢幸雄に関しては、日本における芸術活動において、メキシコの影響が、色濃く作品に反映されたといえる。竹田鎮三郎においては、日本人でありながらメキシコに住み、メキシコ文化に魅了され、芸術活動や大学で教鞭を行なっている。北川民次の影響が大きいといえる。 メキシコシティーでは、岡本太郎及び深沢幸雄追体験、タスコでは北川民次追体験、トルーカでは岡本太郎及び利根山光人追体験、サンクリストバルとパレンケでは利根山光人及び吉田穂高追体験を行うために、メキシコへ追体験を行うために渡墨した。メキシコの文化や風土、光などの影響が、日本人作家に多くの影響を与えていると実感した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症における行動範囲の制限により、調査などが不十分であったが、制限も緩和された中で、メキシコで岡本太郎、深沢幸雄、北川民次、利根山光人、吉田穂高の追体験を行った。主な訪問地は、メキシコシティー、タスコ、トルーカ、サンクリストバルとパレンケであった。メキシコの文化や風土、光などの影響が、日本人作家に多くの影響を与えている事を、まとめるために時間が掛かっている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、メキシコ及び日本において、新型コロナウイルス感染症が緩和された為、調査を行うことが出来た。特に、メキシコでの日本人作家(岡本太郎、深沢幸雄、北川民次、利根山光人、吉田穂高)の追体験が出来た。 岡本太郎美術館元学芸員 仲野泰生氏、南アルプス市美術館 館長 向山富士雄氏、竹田鎮三郎氏、埼玉県立近代美術館 学芸員 平野到氏の4本のインタビューをインタビュー者との校正のやり取りが遅れている。 2024年度は、インタビューや調査結果をまとめて印刷物の発行を行う予定。そして、メキシコでの追体験をもとに、展示発表を行う予定。
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