研究課題/領域番号 |
19K00230
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
加藤 晴明 中京大学, 現代社会学部, 教授 (10177462)
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研究分担者 |
久万田 晋 沖縄県立芸術大学, 芸術文化研究所, 教授 (30215024)
川田 牧人 成城大学, 文芸学部, 教授 (30260110)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 文化生産論 / メディア / 文化変容 / 奄美 / 奄美島唄 / 新民謡 / 民俗文化 / 文化生産 / 奄美新民謡 / 奄美ポピュラー音楽 / 余興文化 / 地域メディア / 民俗芸能 / 奄美の余興文化 / 日本民謡協会 / 奄美歌謡 / 地域文化 |
研究開始時の研究の概要 |
奄美地域の芸能文化・生活世界内文化が、メディアと結びつくことで、現代的復興をとげ、それが人びとの自文化への覚醒と自尊意識の醸成につながることを、文化年表の作成等を通じて明らかにする。 対象としては、島唄、新民謡・新歌謡、ポピュラー音楽までのうたにかかわる文化生産領域と、余興文化、身体表現系芸能を対象とする。 同時に、地域の伝統芸能・生活世界文化が、メディアを媒介として新たな地域文化として創生されていく螺旋的なプロセスを抽象化して、文化生成に関わるより一般的な理論を構築する。こうした研究を通じて、芸能研究、民俗学研究とメディア学などの知をクロスさせる〈文化のメディア学〉の地平の開拓をめざす。
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研究成果の概要 |
衰退しつつあった奄美の民俗芸能文化が、大会=メディアイベント化や録音メディア化、組織化、教室化などの〈メディア媒介的展開〉によって、〈創造的継承〉を遂げつつあることを、奄美島唄・ポピュラー音楽や余興文化活動の事例分析を通じて明らかにすることができた。これにより、〈文化創生のダイナックな展開〉のプロセスとメカニズムが解明された。また、文化生産論に準拠して、「文化生産プロセスズ」や「「創造的継承の3アリーナズ」「アリーナ移動図」などの一般的説明モデルを構築した。これにより、本研究テーマが目指していた〈文化のメディア学〉のために一般モデルを作成するという試みをある程度達成するとができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の民俗文化研究が、文化を〈固形的伝承〉という基準で捉えてその変化をネガティブなのとして扱ってきた。これに対して、本研究は、〈メディア媒介的展開〉という視点を導入することで、そうした変容をよりポジティブな〈創造的継承〉として捉えてきた。その〈文化創生のダイナミックな展開〉をより一般的なモデル構築へとつなげることで、の〈文化のメディア学〉の可能性を提起してきた。こうしした〈創造的継承〉のモデル化は、民俗文化研究をポピュラー文化研究と融合させるという学術的意義とともに、民俗文化の継承の考え方そのものに一石を投じ、伝承活動の在り方の可能性を開くという社会的意義を有している。
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