研究課題/領域番号 |
19K00244
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
|
研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
青柳 路子 東京藝術大学, 美術学部, 准教授 (70466994)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 心のバリアフリー / 障がい者 / 美術活動 / 美術教育 / 道徳教育 / 美術館 / 芸術活動 / 障がい者の芸術活動 / 教育 / 障がい者の美術活動 / アート / 美術 |
研究開始時の研究の概要 |
2000年代以降、日本では障がい者の美術活動が推進され、大きく展開してきた。他方、東京パラリンピックが開催されるにあたり、障がい者に対する差別や偏見を解消し共生社会を目指す「心のバリアフリー」の取組がスポーツ面・芸術面からなされるようになっている。こうした動向に基づき、本研究では、障がい者の美術活動を通じた「心のバリアフリー」の取組の意義と課題について、フィールドワークや実践者へのインタビュー等から明らかにする。さらに障がい者スポーツによる取組やアメリカにおける取組との比較を加えることで、障がい者の美術活動を生かした「心のバリアフリー」を積極的に行っていくための基盤を提示することを目指す。
|
研究実績の概要 |
2022年度は、障がい者の美術活動と心のバリアフリーについての文献研究を進めると共に、障がい者の美術作品を中心的に展示する美術館を実際に訪問し、それらの美術館を起点として考えられる心のバリアフリーについて考察した。 文献研究としては、心のバリアフリーについて「相互理解」「寛容」という視点から、先行研究を手掛かりに考察を進めた。「相互理解」「寛容」は道徳的価値として、学校教育における道徳教育でも取り上げられている。このため、まず道徳教育が心のバリアフリーに果たす役割・可能性と限界について探究した。そして学校教育において実施される、障がい者の美術活動による心のバリアフリーの取組・実践は、美術教育と道徳教育の重なる領域において実施されると考えられることから、過去に参与観察し調査した心のバリアフリーの取組・実践について美術教育の観点に加え、道徳教育の観点から分析、考察した。 障がい者の美術作品を展示する美術館として訪問したのは、主として社会福祉法人が開設している、規模としては小規模の美術館である。そもそも障がい者の美術作品を展示すること事態が心のバリアフリーに繋がるものであるが、作品を展示すること以外の障がい者の美術作品を展示する美術館ならではの心のバリアフリーの取組をとらえるため、実際に美術館を訪問し、その立地や規模をとらえるとともに、美術館で行われている取組について調査した。この調査をもとに、障がい者の美術作品を中心的に展示する美術館を起点として考えられる心のバリアフリーについて考察し、次年度実施する予定のアンケート調査の素案を作成した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスのため、障がい者の美術活動による心のバリアフリーの取組・実践の参与観察や実地調査が充分にできていないため。2022年度、美術館の訪問調査も行ったが、時期的に遅れたため、その後の追加調査が遅れている状況である。
|
今後の研究の推進方策 |
研究期間の終了が迫っているので、障がい者の美術活動による心のバリアフリーの取組・実践の参与観察や調査の範囲を限定し、関係資料や関係者のインタビューを盛り込むことで研究の充実を図る。また新型コロナウィルスの影響から見合わせていた海外における調査も早期に実行できるようにする。
|