研究課題/領域番号 |
19K00262
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 花園大学 |
研究代表者 |
秦 美香子 花園大学, 文学部, 教授 (90585358)
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研究分担者 |
西原 麻里 跡見学園女子大学, 文学部, 准教授 (20623573)
増田 のぞみ 甲南女子大学, 文学部, 教授 (80449553)
山中 千恵 京都産業大学, 現代社会学部, 教授 (90397779)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アダプテーション研究 / マンガ研究 / マンガ表現論 / ミュージカル研究 / アダプテーション / マンガの舞台化 / 翻案過程に注目した作品研究 / 音楽の「日本性」 / 翻案過程 / 表現とメディア / 作品分析 / マンガ表現 / 舞台表現 / 表現に埋め込まれた文化政治 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、舞台表現とマンガ表現の間で翻案が行われるとき、(1)時間・空間・身体がどのように再現され、または変換されるのか、(2)表現方法の変換によって、イデオロギーはどのように維持され、または変化するのか、を問いとする。 本研究は、これら二つの問いを検討することで、(1)近代的視覚表現としてのマンガの特徴を、舞台表現との比較から分析し、(2)マンガ表現に埋め込まれた科学主義、ジェンダー観や人種観等の文化政治を明らかにする。これによってマンガ表現理論を更新・確立することを、本研究の目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究を通して、マンガの舞台化が盛んにおこなわれた時期を[1]1920年代~(萌芽期)、[2]1970年代~(展開期)、[3]2000年代~(発展期)に区分できるのではないかという仮説が得られた。このうち、とくに具体的な作品研究が可能であった発展期については、マンガから舞台への翻案過程について具体的な分析をおこなった。 また本研究を通して、(1)萌芽期や展開期のマンガの舞台化については基礎データが整理されていない、(2)各時期がどのように接合されるかをめぐる議論が不足している、(3)舞台表現を描いたマンガ作品の歴史がほぼまとめられていない、という今後の課題が浮上した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、主にテキスト分析の結果から、マンガから舞台への翻案過程に関して一定の知見を得ることができた。その成果として論じたことは、効果線やトーンワーク、コマ割りといった非言語的表現によって表現される登場人物の心理や場の雰囲気といったものが、ミュージカルでは音楽的要素によって翻案されている場合があること、プロットは維持されていても実は主題や登場人物の造型に重大な変更が行われている場合があることなどである。これらの研究成果は、新たなマンガ表現理論の構築に寄与するものとなる。
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