研究課題/領域番号 |
19K00269
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01080:科学社会学および科学技術史関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
齋藤 芳子 名古屋大学, 高等教育研究センター, 助教 (90344077)
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研究分担者 |
戸田山 和久 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構, 研究開発部, 教授 (90217513)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 科学への市民参加 / 科学への市民参画 / クラウドファンディング / アマチュア科学者 / 市民科学 / アマチュア科学 / 職業科学者 / オープンサイエンス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、①アマチュア科学の分析を基礎にして、②オープンサイエンス、クラウドファンディング、従来型の寄附などの活動と比較し、これらの活動に参画する市民と職業的科学者との協働と分業の諸相を解明することを目指す。これにより、③科学の変容そのものを理解し、科学研究システムへの示唆を得て、④職業的科学者、参画する市民、これらの活動を支援する行政やNPOなどのステークホルダーに対するティップスないし提言をまとめることを目標とする。
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研究成果の概要 |
市民を、科学の成果を受け取る存在としてではなく、科学という営みを支える存在として捉え、その実態をいくつかの側面から検討した。1つは市民グループが科学研究を金銭的・非金銭的に支えてきた「名古屋大学星の会」という特徴的な事例、もう1つはクラウドファンディングを通じた科学研究の支援の実態、そして科学という営みに直接的な役割を担うアマチュア科学者たちの活躍の状況についてであった。こうした市民たちと職業的研究者との協働と分業は、学問分野ごとに様相が異なっているなどの知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
市民による科学への多様な関わりの実態を明らかにすることは、科学と社会のより良い関係を模索する上での基本情報となりうる。専門家と非専門家の共同作業としての市民科学が興隆をみせているが、専門知を理解し実社会の文化や価値に照らして応用していくという役割が市民には期待されがちである。本研究で扱ったような、専門知を生み出すという活動をサポートしている市民(個人やグループ)、専門知を生み出す活動そのものに高度な参画をするアマチュアの存在をふまえると、市民による科学への関わりはけして一様ではない。多様な市民像をもつことが、科学と社会のありかたをより立体的に理解する一助になると考えられる。
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