研究課題/領域番号 |
19K00287
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01080:科学社会学および科学技術史関連
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研究機関 | 公益財団法人名古屋産業科学研究所 |
研究代表者 |
黒田 光太郎 公益財団法人名古屋産業科学研究所, 研究部, 研究員 (30161798)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 超高圧電子顕微鏡 / 学振第37小委員会 / 科学機器開発 / 産学連携 / その場観察 / 高分解能観察 / 電子線照射損傷実験 / その場観察実験 / 臨界電圧効果 / 照射損傷 / 学術振興会第37小委員会 / 300kV電子顕微鏡 / 超高圧電子顕微鏡法 / 科学技術史 / オーラルヒストリー |
研究開始時の研究の概要 |
戦後日本で電子顕微鏡とりわけ超高圧電子顕微鏡の開発が成功したのは、日本における電子顕微鏡学の発展と密接に関連している。また、基礎科学の研究手段としての電子顕微鏡の普及には当時の文部省が大きな支援を行ない、産学官連携の成功例でもある。 超高圧電子顕微鏡開発をそれに関わったメーカー、ユーザー、パトロンの関係者に聞き取り調査を行うとともに、超高圧電子顕微鏡の開発と電子顕微鏡学の発展を関連づけて考察して、超高圧電子顕微鏡法の科学技術史を記述したい。
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研究成果の概要 |
日本で超高圧電子顕微鏡の開発が世界に先駆けて成功したのは、戦前からの日本学術振興会第37小員会からの継続した開発研究があったからである。戦後に小委員会が終了した後も主だった研究者や技術者が産学連携で300kV 電子顕微鏡の開発を1950年代半ばまでに完成させている。それから10年後には、500kV超高圧電子顕微鏡が開発され、商用機も完成し、海外に輸出するまでに発展している。超高圧電子顕微鏡による基礎および応用研究も国内の研究機関で積極的に進められた。それが可能であったのは文部省による資金面でバックアップによるところが大きい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高圧電子顕微鏡の開発過程を詳細に辿ることを行い、日本でなぜ開発に成功したかを明らかにした。科学機器の開発には機器を利用した基礎研究および応用研究を並行して展開していくことも重要であることも明らかになった。文部省の金銭的支援もこうした研究には有効であった。1950年代から60年代に進められた産学官連携による開発の知見は今後の産学官連携の推進にも役立つであろう。
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