研究課題/領域番号 |
19K00293
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 東海大学 (2020-2023) 山梨大学 (2019) |
研究代表者 |
大木 志門 東海大学, 文学部, 教授 (00726424)
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研究分担者 |
掛野 剛史 武蔵野大学, 文学部, 教授 (00453465)
高橋 孝次 帝京平成大学, 人文社会学部, 講師 (20571623)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 戦後文学 / 自筆資料 / 高度経済成長期 / 出版文化 / 水上勉 / 日本近代文学 / 原稿 / 書簡 / 知の大衆化 / 日本文学 / メディア / 東アジア |
研究開始時の研究の概要 |
純文学と大衆文学の間を越境的に活躍し、第二次大戦後の文壇で極めて重要な位置を占める作家・水上勉(1919-2004)の旧蔵資料を調査し、その全容を明らかにするとともに、それら資料をもとにした戦後文学の総合的な研究を行う。 現在、資料は長野県東御市の水上勉旧宅に保管されており、決定稿・未定稿など様々な作品の原稿をはじめとして、著名作家や編集者・文化人たちからの書簡や、演劇関係資料・旧蔵書・遺品などが多数存在している。 現地調査や関係者の聞き取り調査などをあわせて行うことで資料の重層的な価値づけを行い、本資料をもとにしながら戦後社会とそこにおける文学のありかたを考察する。
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研究成果の概要 |
本研究では2004年に死去した作家・水上勉の旧宅に保管されていた資料を分類・整理し、その価値を明らかにした。本研究で調査の対象とする水上勉旧蔵資料は、量的に類例のない近現代作家の資料群であることはもちろん、質的な面からいってもその存在は重要なものである。この研究期間のうちにそれらのほとんどを分類・整理することができ、2200点にのぼるデータベースを作成した。またその研究成果の発表を行った。 それらを分析することによって、水上勉個人の研究に大きな進歩をもたらしたことはもちろん、より広く日本の戦後文学や文化研究などに一定の意義をもたらしたものと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1948年に『フライパンの歌』でデビューして以来、2004年に死去するまで常に戦後文壇の中心にあり、また純文学から推理小説、伝記小説、紀行文、児童文学、演劇など様々なジャンルで活躍した水上勉の資料は、戦後文壇と出版文化の現場を映し出す第一級の資料である。それらを整理分類し、また調査解析を行うことによって、これまでほとんど研究されていないこの作家の研究に寄与するだけでなく、彼が活動した戦後文壇の編制と変容、あるいは水上勉を中心にして、その文壇的ネットワークの広がりをある程度まで明らかにすることができた。
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