研究課題/領域番号 |
19K00314
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
井上 泰至 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 教授 (90545790)
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研究分担者 |
山本 聡美 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00366999)
合山 林太郎 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (00551946)
出口 智之 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (10580821)
松澤 俊二 桃山学院大学, 社会学部, 准教授 (60582822)
木村 洋 上智大学, 文学部, 准教授 (70613173)
日置 貴之 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任准教授 (70733327)
多田 蔵人 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (70757608)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 新派 / 旧派 / ナショナリズム / 日本画 / 写生 / 戦争 / 歴史画 / ヤンレ節 / 戦争劇 / 落合直文 / 正岡子規 / 文学史 / 新派旧派 / 短歌 / 俳句 / 秋声会 / 源実朝 / 歌舞伎 / 漢詩 |
研究開始時の研究の概要 |
日本近代の「文学」の特性を考える場合、旧来の漢詩・和歌・俳句・演劇・美術の近代化へ の対応を見逃すことはできない。一見独立しているかに見えるこれら諸ジャンルの近代化へ の対応は、「旧派」と「新派」の相克・通底という点で、相互に関連している。本研究は、 これら諸ジャンルの近代化への対応を、旧文学の「転生」と捉える視点に立って、相互を比 較しながら明らかにし、日本近代文学・芸術における「自己発見」のありようの全体像を広 く内外の視点から問い直す。また、それ以前の江戸の文学・芸術が持っていたアジアの伝統 の中での多様性と可能性を掘り起こし、延いては、日本文学の「所在」を更新することを目 的とする。
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研究成果の概要 |
明治期における、文芸・美術の新旧対立と交錯について、ジャンルを越境して考察することによって、新旧対立は新派側からの戦略的挑発として出発しながら、やがて両者の境界が曖昧になり、明治40年代に至って、日本文学・日本画の概念が、ナショナリズムと歩調を合わせて定位していく流れに見通しを付けることができた。 具体的には、日本画の新旧対立が、歌俳の新旧対立と時期的・内容的に重なること、俳句・短歌・演劇の「新派」の戦略性と旧派との関連性、日清・日露の両戦争によるナショナリズムの興隆・定着が、新旧対立の克服に寄与したことを演劇を中心に確認することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本画・日本文学という今日揺れを孕んでいる分野・制度の誕生の事情を見通すことができ、両ジャンルの今後における「所在」を見定める基礎的知見を提出でき、今後戦争と文学・美術の関連からこれを深めるべきという次なる課題も明らかになった。
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