研究課題/領域番号 |
19K00316
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
藤田 洋治 山形大学, 地域教育文化学部, 客員研究員 (60165397)
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研究分担者 |
古田 正幸 大正大学, 文学部, 准教授 (10644635)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 近世期地方歌壇 / 庄内歌壇 / 和歌注釈 / 古今和歌集 / 後撰和歌集 / 拾遺和歌集 / 百人一首 / 和歌文学 / 服部正樹 / 近世期の地方歌壇 / 白井固 / 『古今老のすさび』 / 『後撰老のすさび』 / 『拾遺老のすさび』 / 『百首略解』 / 近世後期庄内歌壇 / 近世地方歌壇 / 庄内地方 |
研究開始時の研究の概要 |
近世後期における出羽・庄内における和歌文学は、和歌創作だけではなく、和歌文学注釈という方向に進んでいる。その中で今まで全く触れられることのなかった三代集の注釈書『古今老のすさび』『後撰老のすさび』『拾遺老のすさび』の翻刻、内容の研究を通して、庄内歌壇の特徴を明らかにし、あわせてこれらの資料を公表して、和歌文学研究者や地元・庄内の方々にも成果を還元していくものである。
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研究成果の概要 |
本研究は、近世期の地方歌壇における和歌活動を明らかにすることが目的である。具体的には、出羽・庄内(山形県庄内地方)における近世後期の庄内歌壇の和歌活動を検討するものである。特に、庄内地方の歌壇は、江戸末期に和歌活動が盛んになったが、大きな特徴は、古典和歌の注釈作業を行っている点である。 『百人一首』の注釈書を白井固が『百首略解』として著し、その翻刻・考察を報告している。この度の研究では服部正樹の注釈、『古今老のすさび』・『後撰老のすさび』・『拾遺老のすさび』という三代集の和歌全てに詳細な注釈を施した注釈書が未紹介なので、『後撰老のすさび』の翻刻と考察を中心に研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究で、今まで未紹介の注釈書を紹介されたことが第一である。が、このところ研究が進んでいる近世期の地方歌壇を考えていくうえでも大切な業績となると思われる。 さらに、この度の研究で、出羽・庄内という、とりわけ江戸や京都からも遠い遠隔の地でも和歌文学が盛んになったということが明らかになっただけではなく、この地域の人々も京や江戸との繋がりが強かったことがわかった。例えば、『後撰老のすさび』などの注釈を著した服部正樹は、池田玄斎を師としているが、平田篤胤に師事して国学を学び、鈴木重胤にも師事して万葉集や古事記を学んでいる。地方歌壇と中央という区分以外の視点も必要になったと思われる。
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