研究課題/領域番号 |
19K00321
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山本 秀樹 岡山大学, 社会文化科学学域, 教授 (60252409)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 日本近世出版法 / 幕府法と藩法 / 寛政改革 / 山東京伝 / 蔦屋重三郎 / 御触書集成 / 御仕置例類集 / 日本近世文学 / 出版規制 / 吉備津宮縁起 / 吉備津神社 / 江戸時代出版法 / 日本近世史 / 幕府法の通達 / 馬場文耕 / 藩法 / 禁書 / 蔦屋 / 出版法制史 |
研究開始時の研究の概要 |
江戸時代の出版の前提となった出版法制について、これまで確認されたことのなかった日本全域における出版法制の把握を試み、その概括的把握見通しを立てる。そして、江戸時代の出版動向とそれらがどのような関係を持っていたかについて実証的見通しを立てる。その際には実際に禁止された禁書に着目した考察をも行う。
|
研究成果の概要 |
研究成果のうちでも主要かつ重要な研究成果としては、まず江戸時代の日本の出版法制について、幕府が各藩に各奉行所発行の出版法を通達しない状態が通常であったことを、根拠史料の存在を明らかにして立証したことがある。また、幕府評定所編『御触書天保集成』に収録されていることにより今まで町触であったと信じられてきた寛政改革時の一出版・写本規制法令が実際には発令されていなかったことを証明することを通じて、『御触書集成』だけを信じることの危険性を明らかにし、町触集成類を尊重すべきことを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、証明ぬきに行われてきた、江戸幕府出版法が日本全域で共有されているという認識をくつがえして、江戸幕府出版法のほとんどが、あくまでも江戸は江戸、京都は京都、大阪は大阪で発令された、各都市の法令にすぎなかったであろうことを明らかにし、この分野における歴史認識を変更した。また、江戸幕府評定所編纂の幕府法令集という権威ある『御触書集成』にも後代の編纂物という限界があり、編集ミスがふくまれるということをはっきりさせ、寛政の改革中の出版法令を一つ、存在しなかったものとして消去した。寛政の改革の出版政策についての考察にも、そのことをふまえた修正が必要となる。
|