研究課題/領域番号 |
19K00325
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 長野県立大学 |
研究代表者 |
二本松 泰子 長野県立大学, グローバルマネジメント学部, 教授 (30449532)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 鷹狩り / 鷹書 / 祢津流の鷹術 / 吉田流の鷹術 / 武家流放鷹文化 / 祢津流 / 吉田流 / 『新増鷹鶻方』 / 伝統技芸 / 鷹匠 / 鷹術流派 / 放鷹文化 / 武士の鷹狩り / 鷹術流派の系譜 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、中世から近世にかけて鷹狩りの主流となった武家の鷹術について注目し、それらと関わる鷹書群を総論的に読み解くことによって、中世以降の武家社会に培われた放鷹文化の体系化を目指すものである。考察対象とする鷹書群は、徳川家の権威とともに流布・展開した主要なものとして、家康所縁の祢津流の鷹書群と吉宗所縁の吉田流の鷹書群を中心に取り上げる。さらには、このような鷹書群の調査を通して、これらのテキストの制作・流布がわが国の放鷹文化史の展開において重要な位置を占めていることを明らかにしてゆく。
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研究成果の概要 |
中世以降におけるわが国の放鷹は、狩猟技法という本来の目的を脇に置き、むしろ儀礼として成熟してきたため、幾多の流儀(流派)が生まれ、その展開にともなって膨大な数の説話的伝書、すなわち「鷹書」が成立した。こういった鷹書の研究はこれまで主に日本文学の領域において進められてきたことから、その成果については、諸テキストに見える説話の解釈を中心とする各論的なものが大半を占めていた。本研究では、そういった成果を踏まえつつ、より総論的な視野からのテキスト群(鷹書群)の解明と位置付けを明確にし、それらを体系化してゆくことで新たな放鷹文化の実相にアプローチした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中世から近世にかけてわが国の放鷹文化の主流を担ったのは武家である。本研究では、そういった当時の武家の間で隆盛した鷹術流派の代表として祢津流と吉田流を取り上げ、それぞれの流派所縁の鷹書に見える叙述内容を網羅的に分析してテキスト群を体系的に整理した。それによって、日本の鷹狩りの歴史における新たな側面を明らかにすることができた。さらには、中世から近世における武家流の鷹書の制作と展開が、わが国の放鷹文化の中核をなす文化的営為であったことを再認識しつつ、わが国における「文化遺産」としての鷹書の総論的な研究を完成することができた。
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