研究課題/領域番号 |
19K00328
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
吉田 司雄 工学院大学, 教育推進機構(公私立大学の部局等), 教授 (50296779)
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研究分担者 |
服部 徹也 東洋大学, 文学部, 講師 (80823228)
高橋 修 共立女子短期大学, その他部局等, 教授 (90179474)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 近代文学 / 翻訳 / 探偵小説 / 冒険小説 / 研究者交流 / 書記言語 / 翻案 / 重訳 / 東アジア |
研究開始時の研究の概要 |
大衆文学の「翻訳」「翻案」に注目し、西洋の制度や文化が近代化の渦中にあった東アジアでどのように受け止められたかを検証することで、従来一国文学史の枠内で考えられてきた東アジア圏の近代文学形成過程を解きほぐす。特に冒険小説や探偵小説や冒険小説といったジャンルに注目し、あわせて翻訳理論を再検討しつつ、韓国や台湾の研究者グループと連携しながら国際ワークショップ等を通して研究成果を発信する。
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研究実績の概要 |
本研究は、従来十分な検討を経てこなかった「翻案」や「重訳」にも注目しながら、言語の境界を超えて揺動する翻訳ディスクールの分析を、これも従来注目されることの少なかった大衆文学、特に探偵小説や冒険小説を中心とする形で、海外の研究者とも共同しながら推進しようとするものであるが、2023年1月6日に工学院大学で、東アジアにおける文学の翻訳・受容を考えるうえで欠かすことの出来ない「文字」の問題を中心に据えるべく、クリス・ローウィー氏(カーネギーメロン大学)を招聘し、日本語の表記体系が文学にあたえる影響の複雑さを解明するための公開ワークショップ「文字」からみる近現代日本語文学 クリス・ローウィー『文字と文学が出逢うとき』をめぐって」を開催した。漢字・ひらがな・カタカナやフリガナなど、多様な構成要素から構築される書記日本語の紙面=文体が、物語の主題とどのように関わりあうかを総合的に問うた氏の博士論文「At the Intersection of Script and Literature: Writing as Aesthetic in Modern and Contemporary Japanese-language Literature」(2021年、ワシントン大学、未公刊)を起点とし、ディスカッサントとして招いた日本語学の今野真二氏(清泉女子大学)の報告も踏まえ、活発な議論を行うことができた。また、研究代表者は台湾の国立中興大学台湾文学・トランスナショナル文化研究科が主催した「日本・台湾サブカルチャー研究の現状と展望」というオンライントークイベントに参加し、研究成果の公開に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染流行に伴い海外への渡航が難しく、国際学会での発表は実施できなかったが、研究期間を延長したことで当初から予定していた海外の研究者を招いての公開ワークショップ開催まではこぎつけることができた。
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今後の研究の推進方策 |
研究機関を延長したのにあわせ、次年度に向け海外での国際学会などで研究成果を発表していく予定である。
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