研究課題/領域番号 |
19K00366
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
西上 勝 山形大学, 人文社会科学部, 名誉教授 (10189277)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 二十世紀中国絵画 / 中国画 / 美術評論 / 中国二十世紀絵画 / 20世紀中国美術 / 継承と創造 / 中国の美術評論 / 20世紀中国美術評論 / 二十世紀 / 画家 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は二十世紀中国の中国画家の画論や題画跋などの言説を主たる対象として、二十世紀の百年間に、中国画創作をめぐり伝統的中国文人画にかかる継承と超越がどのように主張されてきたのかを、文学的な立場から具体的に究明しようとするものである。 第一に、伝統的文人画をいかに継承していくかという点、次ぎに、自身の感受を中心に据えるいわゆる写意の立場を取るのかそれとも外界を注視するいわゆる写実的な立場を取るのかという点、この二つの観点から彼らの言説を評価することができると考える。
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研究成果の概要 |
本研究は、中国二十世紀前半期における美術概念の受容と普及の推移を踏まえ、同時期に活動した主要な中国人画家たちの作画に関する論評を、伝統の継承と創造の観点から文学的に明らかにした。その内容は主として2021年に発表した論文「屈曲する美術 1929年第一回全国美術展覧会前後の美術評論について」にまとめた。この論文で示した論点に基づき、二十世紀前半期中国の水墨画家と油彩画家が呈示した継承と創作に関する言説を、正当に評価できるようになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
美術という語が日本国内で創出された後、二十世紀前半期に中国で普及していった推移を、初めて明らかにできた。また、社会に普及していく美術概念を、同時代の中国人画家がいかに受け止めたかを、彼らの論説を通じて具体的に解明した。二十世紀前半期中国の水墨画家や油彩画家は、現代日本では必ずしも馴染みがないが、彼らの知的営みの一端を、現代日本社会に分かりやすく紹介することができるようになったところにも、本研究の意義がある。
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