研究課題/領域番号 |
19K00377
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
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研究機関 | 宮崎公立大学 |
研究代表者 |
田宮 昌子 宮崎公立大学, 人文学部, 教授 (70316199)
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研究分担者 |
矢羽野 隆男 四天王寺大学, 人文社会学部, 教授 (80248046)
谷口 洋 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40278437)
矢田 尚子 東北大学, 文学研究科, 教授 (10451494)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 楚辞 / 屈原 / 国際漢学 / 日本漢学 / 浅見絅斎 / 西村天囚 |
研究開始時の研究の概要 |
「楚辞」は古代日本に漢籍と共に伝わり、日本における文学・思想の成熟につれて受容され、江戸期に至って学問の域に達し始め、近代化と共に学術としての体裁と深みを持つに至る。本研究は、日本におけるこのような営為の蓄積を、日本の楚辞研究者と漢学研究者が分野の垣根を越えて「日本楚辞学」として体系化し、国家の垣根を往来する中国の楚辞研究者との協働で「国際漢学」の中に位置づけ、その学術的成果と意義を明らかにする。具体的には、浅見絅斎『楚辞師説』と西村天囚『屈原賦説』を二大研究課題とし、研究成果は、国際シンポジウムの日本開催、中国国際学会での発表、成果報告書の発行を通して、国内外の学界および社会に発信する。
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研究成果の概要 |
プロジェクトはコロナ禍を受けて二度の延長を余儀なくされたが、23年度に以下の3事業を実施して無事終了した。まず4月に中国屈原学会(湖北省シ帰県)においてメンバー全員が研究発表を行い、11月には国際漢学ワークショップ「国際漢学における日本楚辞学」(東京大学)を開催した。当日は中国からの招聘研究者・湯ショウ平、黄霊庚、王海遠、徐志嘯が、プロジェクトからは研究課題1浅見絅斎『楚辞師説』について田宮・矢羽野が、課題2西村天囚『屈原賦説』について谷口・矢田が研究成果を報告し、活発な討議を行った。最後に、研究成果報告書『国際漢学における日本楚辞学の位置づけと意義』(鉱脈社、2024年3月)を発行した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、日本の楚辞研究の成果を、①楚辞研究者と漢学研究者との協働によって日本の学術史の中に位置づけようとする縦軸(通時性)と、②中国の楚辞研究者との協働によって「国際漢学」の中に位置づけようとする横軸(共時性)をクロスさせ、分野と国家という境界を越境・往来して行おうとする点にある。パンデミックにより①②共に制約を受けたが、設定した研究課題・浅見絅斎『楚辞師説』と西村天囚『屈原賦説』について、「近世における研究の発生と展開」「近世の成果の継承と近代学術としての再構築」の観点から考察を加え、その成果を国内外の学界・社会に発信し、中国屈原学会公式サイトにおいて紹介される等の反響を得た。
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