研究課題/領域番号 |
19K00382
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
三須 祐介 立命館大学, 文学部, 教授 (60339653)
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研究分担者 |
松浦 恒雄 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 教授 (20173792)
藤野 真子 関西学院大学, 商学部, 教授 (20332653)
田村 容子 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (10434359)
中塚 亮 公益財団法人東洋文庫, 図書部, 奨励研究員 (60839679)
大野 陽介 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 研究員 (50915460)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 中国演劇 / 上演記録 / 京劇 / 地方劇 / 民間 / 戯単 |
研究開始時の研究の概要 |
近代的メディアの成長と関わりながら展開してきた二〇世紀以降の中国演劇にとって、二次的な「記録」こそが演劇研究の重要な資料となりうる。本研究では、主に二〇世紀の中国伝統劇を対象として、上演とその「記録」との関係について、①宣伝、劇評、図像、映像といった「記録」から過去の上演実態を分析し、②現実の上演団体が「記録」をいかに上演に活用しているか、流通する「記録」からいかに影響を受けうるか、について解明することを目指す。このような「記録」の構築(アーカイブ化)と「記録」の介入(民間劇団の動態観察)という方法と視点を通して、中国伝統劇が二〇世紀を通じて身体化した「近代性」を明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
一回限りその場限りの上演が原則の演劇はその全体を記録することが不可能に近い。しかし二〇世紀の中国演劇は近代的メディアの成長と関わりながら展開してきたため、上演パンフレットや劇評など間接的な周辺資料は演劇研究の重要な材料となりうる。本研究の目的のひとつは、一九四〇年代末以降の上海地域を中心とした演劇上演資料を収集し、デジタル・アーカイブ化を進めることであった。これについては478件のアーカイブ化が終わり、その一部を公開することができた。もうひとつの目的である上演「記録」の民間演劇団体への影響については、傅謹氏『草根的力量』の翻訳作業を通じてその実態を分析することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エフェメラと呼ばれ収蔵価値が長く認められなかった演劇上演パンフレットは、中国演劇文化史を研究する上で欠かせない材料である。それらを収集し、デジタルアーカイブを構築することは、今後の中国演劇研究への貢献となりうる。また、民間や大衆文化の視点からの中国演劇研究は、その民間の実態を掘り下げることで、とりわけ人民共和国期以降の政府の文化政策によって進められたとされたイメージを相対化しうるという意義がある。
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