研究課題/領域番号 |
19K00396
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
喜納 育江 琉球大学, 国際地域創造学部, 教授 (20284945)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アメリカ文学 / diversity / hybridity / 境域文化 / 不寛容 / トランスナショナル / パンデミック / 日系アメリカ人 / 現代アメリカ文学 / intolerance / border / borderlands |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、今日のアメリカの政治的状況の中で勢いを増す「不寛容(intolerance)」の言説が、国家の理念である「多様性のもとの統一」といった文化的・社会的価値観をどのように揺るがしているかについて、アメリカ合衆国の中でも人種や文化の多様性と混淆性に富む「境域」ともいうべき地域から生まれた文学や芸術表象などを通して考察する。
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研究成果の概要 |
本研究では、国家の理念である「多様性(diversity)」や、20世紀後期のポストモダンの思想を機に重要視されるようになった「混淆性(hybridity)」といった文化的・社会的価値観に今日どのような事態が生じているかについて、「境域」の文学の言説や文化表象の分析を通して究明することを目的とした。特にカリフォルニアを中心に、アメリカ合衆国の中でも人種や文化の多様性と混淆性に富む地域で、今日のアメリカの政治的状況の中で勢いを増す「不寛容(intolerance)」の言説に、他者への想像力がどのように対峙しているかを考察し、21世紀にアメリカの文学や文化が直面している課題の展望を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、「自由」や「民主主義」といった、アメリカ人の根幹をなす思想と、それを体現するアメリカ社会やアメリカ文学が、21世紀に入って、さまざまな要因による影響で、どのように変容しているのかを究明するとともに、なぜこうした価値観の普遍性が担保できないのかという社会的理由を追究する。このことは、アメリカ社会にのみ通用するものではないと考えられ、我が国の社会のあり方にとっても有用な分析になると思われる。
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