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アメリカ文学におけるホテル的空間の文化史

研究課題

研究課題/領域番号 19K00406
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02030:英文学および英語圏文学関連
研究機関龍谷大学 (2020-2022)
関西外国語大学 (2019)

研究代表者

池末 陽子  龍谷大学, 文学部, 准教授 (10792905)

研究分担者 渡辺 克昭  大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (10182908)
後藤 篤  京都府立大学, 文学部, 准教授 (70761980)
千代田 夏夫  鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 准教授 (80631887)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワードホテル / 移動 / 身体 / モダニティ / 家族 / 没場所性 / アメリカ文学 / 文化史
研究開始時の研究の概要

宿泊という行為を通じて作り出される、出入り自由な他者との共同空間は、アメリカン・ドリームと密接に結びついた幻想性を宿命的に帯びた磁場でもあった。本研究では、アメリカ的想像力が特徴的にデザインしてきた「ホテル」表象という視座に立ちつつ、19世紀から現代までホテルを舞台あるいは主題とするアメリカ小説から丹念に抽出し、アメリカ資本主義と例外主義を駆動して きた幻想性が、いかにアメリカ的「ホテル」空間を特異なものに変質させ、さらにまたそこにどのような亡霊性を生じさせたのか、本テーマと分かち難く連動する「移動」、「風俗」、「タワー」表象なども射程に入れ、学際的に分析をすすめる。

研究成果の概要

本研究は建国期から現代までのアメリカ文学における「ホテル」の意義を考察することによって、新たなアメリカ文化史の構築可能性を追求することを目的とした。アメリカ的想像力が特徴的にデザインしてきた「ホテル」表象という視座に立ちつつ、19 世紀から現代までホテルを舞台あるいは主題とするアメリカ小説からそのエッセンスをを丹念に抽出し、アメリカ資本主義と例外主義を駆動してきた幻想性が、いかにアメリカ的「ホテル」空間を特異なものに変質させ、そこにどのような亡霊性を生じさせたのか、モビリティとモダニティをキーワードに学際的な考察をおこなった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ヨーロッパ的な王侯貴族の伝統的宮廷文化を否定することによって建国された実験国家、アメリカ合衆国において「ホテル」は、初期においては移動や共同体にかかわる実際的な必要性から構築された社交・宿泊空間であった。本研究成果の社会的意義は、世界の雛形としての「アメリカ」の揺らぎと常に共振し続けてきた<ホテル的空間>の文化装置としての意義を問うことにより、ひとつの文化史構築の可能性を呈示したことにある。

報告書

(5件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (18件)

すべて 2023 2022 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 1件、 招待講演 11件)

  • [雑誌論文] 躍動する無限「ホテル」の闇の奥―『ウェイ・イン』におけるアクターネットワークの生成と変化2023

    • 著者名/発表者名
      渡辺克昭
    • 雑誌名

      英米研究(大阪大学英米学会)

      巻: 47 ページ: 1-19

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] エドマンド・ウィルソンにおける〈民族〉― F・スコット・フィッツジェラルドのアイルランド性をめぐって2023

    • 著者名/発表者名
      千代田夏夫
    • 雑誌名

      鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編(鹿児島大学教育学部)

      巻: 74 ページ: 69-79

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] Hotel Nightmares ─アメリカ文学におけるホテル的空間の文化史(1)2022

    • 著者名/発表者名
      池末陽子
    • 雑誌名

      龍谷大学論集(龍谷大学龍谷学会)

      巻: 495 ページ: 107-120

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 「実定法から書かれざる法へ―「最後の理想郷」から見る、ヘミングウェイ作品の〈ちゃんとしていない〉結婚」2020

    • 著者名/発表者名
      千代田夏夫
    • 雑誌名

      『ヘミングウェイ研究』

      巻: 21 ページ: 7-17

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 災難と救済―ポーとアポカリプスの寓話2022

    • 著者名/発表者名
      池末陽子
    • 学会等名
      エコクリティシズム研究学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] エドマンド・ウィルソンとその時代―批評の射程―2022

    • 著者名/発表者名
      千代田夏夫
    • 学会等名
      日本比較文学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Behind the Gothic Mask of the Red Death ―ポー的フィーメール・ゴシックの現在2021

    • 著者名/発表者名
      池末陽子
    • 学会等名
      日本ポー学会(The Poe Society of Japan)第12回年次大会シンポジウム
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] ウォートンの〈荒地〉―リアリズムとモダニズムをつなぐ〈女性の不毛/不能〉2021

    • 著者名/発表者名
      千代田夏夫
    • 学会等名
      九州アメリカ文学会第66回大会シンポジウム
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 映画化しきれない残余―Edward AlbeeのLolitaにおける翻案のポリティクス2021

    • 著者名/発表者名
      後藤篤
    • 学会等名
      日本アメリカ演劇学会第10回大会シンポジウム
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] ホテル的空間の文化史序説―ウィリアム・ディーン・ハウエルズと19世紀末のホテル2020

    • 著者名/発表者名
      池末陽子
    • 学会等名
      日本アメリカ文学会関西支部例会シンポジウム「変容する<ホテル>の時空間」
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] モーテルへの逃避―『ロリータ』をめぐるエスノケープ2020

    • 著者名/発表者名
      後藤篤
    • 学会等名
      日本アメリカ文学会関西支部例会シンポジウム「変容する<ホテル>の時空間」
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] The Glimpses of the MoonとThe Great Gatsbyにおける〈ホスト/ゲスト〉〈ホスト/パラサイト〉のたゆたい2020

    • 著者名/発表者名
      千代田夏夫
    • 学会等名
      日本アメリカ文学会関西支部例会シンポジウム「変容する<ホテル>の時空間」
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 錯乱のコズモポリス―『マーティン・ドレスラー』におけるポストヒューマン的身体としての「ホテル」2020

    • 著者名/発表者名
      渡邉克昭
    • 学会等名
      日本アメリカ文学会関西支部例会シンポジウム「変容する<ホテル>の時空間」
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 「南方の人」ポー――日本ポー研究における「南部」の受容2019

    • 著者名/発表者名
      池末陽子
    • 学会等名
      日本アメリカ文学会第58回大会シンポジウム「アメリカ文学研究の終わらない戦後/南部/昭和」
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 蘇るポストヒューマン・バートルビー ――デリーロの『ボディ・アーティスト』を導きの糸として2019

    • 著者名/発表者名
      渡邉克昭
    • 学会等名
      日本アメリカ文学会第63回関西支部大会フォーラム 「メルヴィルとホイットマンの時代―生誕200年を記念して
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Insomniac Dreamsを読む2019

    • 著者名/発表者名
      後藤篤
    • 学会等名
      日本ナボコフ協会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] Fitzgerald's 'Placelessness' and the Gothic2019

    • 著者名/発表者名
      千代田夏夫
    • 学会等名
      15th International F. Scott Fitzgerald Society Conference
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 『ちゃんとしないこと』--ヘミングウェイ作品における、非合法な結婚の示すもの2019

    • 著者名/発表者名
      千代田夏夫
    • 学会等名
      日本ヘミングウェイ協会シンポジウム「ヘミングウェイと法」
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-01-30  

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