研究課題/領域番号 |
19K00407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
岩井 学 甲南大学, 文学部, 教授 (70369859)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 第一次大戦時の芸術 / D. H. Lawrence / Algernon Blackwood / The Starlight Express / A Prisoner in Fairyland / class representation / ヴァイオレット・パーン / アルジャーノン・ブラックウッド / エドワード・エルガー / 第一次大戦 / D・H・ロレンス / 『スターライト・エクスプレス』 / 『妖精の国の囚われ人』 / 第一次大戦期イギリスの戯曲 / D. H. ロレンス / 『スターライト・エクスプレス』(1915) / Starlight Express / Bram Stoker / J. M. Barrie / WWI and plays / Class representation / 第一次大戦と国家イデオロギー / J. M. バリー / 児童文学 / 舞台芸術 / モダニズム |
研究開始時の研究の概要 |
第一次大戦期を中心とした 20 世紀初頭には、ニュー・リベラリズムやナショナリズムといった思想やイデオロギーが複雑に絡み合い、イギリス社会の諸相を形作っていた。それゆえこの時期に執筆された文学テクストは、時に作者の意図により、そしてまた作者の意図とは無関係に、新たな思想潮流や国家イデオロギーの言説が入り込んだ、重層的なテクストとなっている。本研究では、これまで研究の盲点となっていた児童文学や舞台芸術を中心に取り上げ、ロレンスやウルフなどモダニズムのメジャー作品も踏まえながら、これらテクストに織り込まれた言説を分析する。
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研究成果の概要 |
第一次大戦初期に構想されたヴァイオレット・パーン脚本、エドワード・エルガー作曲の音楽劇『スターライト・エクスプレス』およびその原作アルジャーノン・ブラックウッド『妖精の国の囚われ人』、また大戦末期に執筆されたD・H・ロレンスの戯曲『危機一髪』を中心とし、20世紀初頭のイデオロギーや第一次大戦時のナショナリズム、また階級表象といった観点から分析した。一見すると現実世界とは関係のない娯楽作品である『スターライト・エクスプレス』や、時代に背を向けていたロレンスのような作家のテクストにも、第一次大戦時におけるイギリスの置かれた状況が図らずも刻印されているのである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一次大戦期のファンタジーや娯楽作品など、戦争とは一見関係のないこれらのテクストに刻まれたイデオロギーの痕跡を分析し、芸術作品とイデオロギーとの単純化できない複雑な相貌を明らかにすることで、現代の我々が社会の諸相を読み取るときの一助とすることができる。無垢を装った作品に反動的なイデオロギーはどのように入り込むのか、一見楽観的な作品の中に、戦時の状況や厭戦気分はどのように入り込んでいるのか、歴史的な背景や文化的な諸相を踏まえ過去の作品を分析することは、現代社会に対する我々のリテラシーを高めることに繋がるのである。
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