研究課題/領域番号 |
19K00417
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
霜鳥 慶邦 大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 准教授 (10400582)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | イギリス文学 / 英語圏文学 / 第一次世界大戦 / 記憶 / 他者 / 難民 / イギリス / アイルランド / カナダ / オーストラリア / ベルギー / パキスタン / トルコ / ブレグジット / 9/11 / 英語文学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、第一次世界大戦100周年という決定的瞬間をめぐる英語圏諸国の文学・文化・政治・学術的現象を、国境横断的に分析し、大戦100周年の歴史的意義と課題を明らかにすると同時に、従来の大戦の記憶において周縁化・忘却されてきた「他者」的存在(具体的には、中国人労働者、アルメニア人、インド兵、アラブ兵、カナダ先住民、オーストラリア先住民、ベルギー一般国民など)をテーマとする21世紀英語文学を比較分析することで、各国の大戦100周年の公式の言説には収まりきらない、大戦の記憶の多様性と複雑性を明らかにし、大戦の記憶の新たな地平の可能性を開拓することを目指すものである。
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研究成果の概要 |
本研究は、第一次世界大戦100周年をめぐる英語圏諸国の文学・文化・政治を、国境横断的に分析し、大戦100周年の歴史的意義と課題を明らかにすることに取り組んだ。特に、従来の大戦の記憶において周縁化・忘却されてきた「他者」的存在(具体的には、中国人労働者、インド兵、アラブ兵、カナダ先住民、アフリカ兵、女性など)に注目し、各国の大戦100周年の公式の言説には収まりきらない、大戦の記憶の多様性と複雑性を明らかにし、大戦の記憶研究の新たな地平の可能性を開拓した。その最大の成果が、単著書『百年の記憶と未来への松明[トーチ]――二十一世紀英語圏文学・文化と第一次世界大戦の記憶』(松柏社、2020年)である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の最大の成果が、単著書『百年の記憶と未来への松明[トーチ]――二十一世紀英語圏文学・文化と第一次世界大戦の記憶』(松柏社、2020年)である。本書は、大戦100周年をめぐる世界的動向を踏まえた視座から、21世紀英語圏文学・文化における大戦の記憶の諸相を明らかにしている。また本書には、現地のミュージアム、戦跡、墓地、記念碑、式典などの様々な写真が豊富に掲載されている。本書は、これまでの大戦の記憶研究を文学・文化研究の視座から総括すると同時に、大戦の記憶研究を、大戦100周年以後の新たなステージへと導くことに大いに貢献する、学術的意義と独自性に富む一冊であると自負している。
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