研究課題/領域番号 |
19K00424
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 神戸市外国語大学 |
研究代表者 |
中村 仁美 (難波江仁美 / 難波江 仁美) 神戸市外国語大学, 外国学研究所, 名誉教授 (30244677)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Henry James / International Episode / アメリカ文学 / 19世紀 / 国際テーマ / 国際学会 / international conference / ヘンリー・ジェイムズ / 翻訳 / Translation / American Literature / Modernism / Community / William James / Internationalism |
研究開始時の研究の概要 |
10周年を迎えるヘンリー・ジェイムズ研究会による『ヘンリー・ジェイムズ、いま』(2016年)の執筆者の多くが、ジェイムズ作品、エッセイ、書簡の翻訳者でもあるように、日本におけるジェイムズ研究は、精読や翻訳作業を通してその研究の質を高めてきた。しかし、翻訳を文学研究の方法として再認識し、翻訳によって生じる文化的言語的相違から原作における諸問題を再検討するという試みはこれまでになく、翻訳という受動的行為を発信型へと転嫁する本研究の着想は独自である。「翻訳」を原文に従属するサブテクストではなく、等価の研究対象として扱い、そこに新たな「解釈」の可能性を見出す視座を拓くからである。
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研究成果の概要 |
本研究「ヘンリー・ジェイムズをめぐる翻訳と解釈―東洋と西洋をつなぐ<新・国際挿話>の創出」は、20世紀初頭から日本で紹介され翻訳されてきたヘンリー・ジェイムズ(1843-1916)研究をふりかえり、新たな方向性を見出す試みであった。翻訳を受動的な行為ではなく新たな解釈の可能性を見出す試みであるととらえ、海外の研究者との交流を深め「<新・国際挿話>」を模索することを目的とした。研究代表者は米国・ヨーロッパでの学会に参加し、日本での国際学会開催を実現することができた。COVID-19によって一年の延期を余儀なくされたが、京都開催の学会には14カ国から80名が参加、学会を成功させることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、日本におけるヘンリー・ジェイムズ研究を国際的な遡上に乗せることであった。20世紀初頭より、日本の英文学研究者はジェイムズ作品の詳細な注釈および翻訳に従事、英語圏読者にとっても難解なジェイムズ後期の作品の翻訳も成し遂げている。しかしながら、その独自の解釈もほぼ日本語で書かれたために海外に知られることはなかった。学術的国際交流の実現にむけて、研究代表者は海外の学会に参加、ヘンリー・ジェイムズ協会(米国)から日本における国際学会開催の許可を得た。COVID-19により開催は一年延期を余儀なくされたが、2023年7月、14カ国80名の参加者を京都に迎え、国際学会を開催、予想以上の成果を得た。
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