研究課題/領域番号 |
19K00426
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
志渡岡 理恵 実践女子大学, 文学部, 教授 (80597526)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | イギリス / 女子教育 / 女性のキャリア形成 / 女性誌 / 女子大生小説 / ジェンダー / 少女文化 / 日英関係 / 英語圏文学 / 教育 / キャリア / 小説 / キャリア形成 / 少女雑誌 / 教養教育 / 女性 / 小説・雑誌 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、19世紀後半の女子カレッジの設立を受けて誕生し、20世紀前半に流行した女子大生小説のありようを詳らかにし、少女雑誌の女子高等教育およびキャリア形成に関する記事とあわせて分析することにより、「女子高等教育に関する言説は女性のキャリア形成にどのように関与したのか」という問いに対する答えを提示し、女子教育改革が女性の未来を切り拓いてきた軌跡と、今後切り開いていく可能性を文学研究の視座から明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、19世紀後半から20世紀前半のイギリスにおいて、主に10代の少女たちに大きな影響を及ぼした女子大生小説と少女雑誌を研究対象とし、女子の高等教育に関する言説が女性のキャリア形成にどのように関与したのかを明らかにすることを試みた。その結果、当時の少女たちがこれらの媒体から得ていた情報を突きとめ、それらの情報から彼女らが形成したと考えられる高等教育やキャリアに対するイメージをあぶり出し、統計からは見えてこない少女たちのメンタリティの機微やそれに関連する社会背景を詳らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の学術的・社会的意義は以下の3つである。①ミードの女子大生小説において女子の高等教育の意義が専門職への道を切り拓くことばかりでなく、教養教育と社交(ネットワーク構築)にも見出されていたことを新たに証明できた。②新設の女子教育機関が、長きにわたりイギリスの紳士教育を担ってきたパブリック・スクールやオックスブリッジをモデルにしつつ、女子学生たちの状況に応じて独自の方針を織り交ぜて調整を行っていたことを詳らかにできた。③実践女子大学の学祖・下田歌子が欧米の女子教育視察から得た知見を記した『泰西婦女風俗』を分析することにより、19世紀末の日英の女子教育の影響関係を解明できた。
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