研究課題/領域番号 |
19K00428
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
|
研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
福士 久夫 中央大学, 人文科学研究所, 客員研究員 (80096164)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | メルヴィルの Irish matters / アイルランド/アイルランド人表象(①) / メルヴィル(①) / 「野蛮なアイルランド人」(①) / 『レッドバーン』(①) / 解釈者(②) / コンテクスト(②) / 読者(②) / アイルランド/アイルランド人表象 / メルヴィル / 「野蛮なアイルランド人」 / 『レッドバーン』 / 生垣(「研究実績の概要」の①論文 / 浮浪者(同上①論文) / 囲い込み(同上①論文) / 私有地/財産(同上①論文) / アイルランド(同上②論文) / 移民(同上②論文) / 固定観念(同上②論文) / 表象(同上②論文) / 視点 / アイロニー / コンテキスト / 歴史 / ジャクソン / ロランス・トンプソン / ハーマン・メルヴィル / 読み直し |
研究開始時の研究の概要 |
本研究「ハーマン・メルヴィルを読み直す-独自の読解法に立ち7つの特徴を注視する視点から-」は、歴史的、間テクスト的、自由な連想に基づく読解法に立ち、メルヴィル文学の構成上、技法上、及び内容上の7つの特徴を注視する。内外のメルヴィル研究において従来十全に解明されて来たとは言い難い、それゆえ隠されたままであるかもしれない、アイロニーやミスディレクションや韜晦などの技法上の特徴や、アメリカ革命の理念への拘泥、庶民/人民/労働大衆の直面する貧困や疎外、さらには多人種、多民族、多文化の描写などの内容上の特徴など、メルヴィル文学の重要な諸特徴を、メルヴィル主要13作品を上述の読解法と視点に立って分析する。
|
研究成果の概要 |
私は研究期間中に5編の論文を書いた。これらのうちの4編は部分的あるいは全面的に、メルヴィルが作中に書き込んだアイルランド、アイルランド人、あるいはアイルランド人移民と直接的あるいは間接的に関連する社会的あるいは歴史的な事象の剔抉や解明にかかわっている。それゆえ、私の研究プロジェクトの成果は、メルヴィルのアイリッシュ・マターズ(Irish matters)とでも呼びうるかもしれない、これまでのところ内外のメルヴィル研究において十全に研究あるいは探査されていない1つの大きな主題あるいは鉱脈に逢着したこと、ないしはそれを発見したことにあると言ってよい。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ハーマン・メルヴィルの諸作品の中に埋め込まれている、アイルランド/アイルランド人/アイルランド人移民にかかわる、メルヴィルのIrish matters とでも呼びうるかもしれない1つの大きな主題の発見、あるいはその剔抉と解明という研究成果は、当の主題がこれまでのところ内外のメルヴィル研究において十全に追究されてきたとは言い難い主題であるだけに、小さくない学術的意義を有している。Irish mattersを論ずることは植民地主義、帝国主義、戦争、飢饉あるいは飢餓、移民問題などを論ずることでもある限りにおいて、本研究成果は、今日的な社会的意義も有していよう。
|