| 研究課題/領域番号 |
19K00437
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
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| 応募区分 | 一般 |
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| 審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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| 研究機関 | 福岡女子大学 (2020-2021)
四国大学 (2019) |
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研究代表者 |
向井 剛 (向井毅) 福岡女子大学, 公私立大学の部局等, 学長 (40136627)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| 研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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| 配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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| キーワード | サイオン修道院 / ウィットフォード / 初期印刷本 / 書物出版史 / 対抗宗教改革 / 英国初期印刷本 / 書物史 / ド・ウォード |
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| 研究開始時の研究の概要 |
本研究は、国王史上令に伴う修道院解散に抵抗し、対抗宗教改革を推進したサイオン修道院の著作物とメディア利用を解明する。
サイオン研究は、宗教散文と出版活動の点で、精力的に研究が行われている領域である。その理由に、①本修道院は教義と修道院内の実践が正統で、かつ平信徒から改革後も支持を受け続けたことに対する学問的関心、②修道院内向けの「教導書」が院外に向けて一般化が試みられる先進的出版戦略への関心、を挙げることができる。
本研究は、サイオンの書物生産晩期に活躍した修道士ウィットフォードの著作３点に焦点をあて、これらが宗教改革を生きのび、解散後もなお書としての生命を保ち受容される経緯を解明する。
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| 研究成果の概要 |
4折本で単独出版されていたHouseholdersがWerk of PreparacionやDaily Exercise等と合冊され、8折本として出版され続けたが、作品間に相互参照する箇所があり、ウィットフォードは当初から合冊を想定していた。
修道院内の実践が解散後も求められた背景として、改革混乱期にあって、家庭や地域の中心的な俗人が、精神的導き手になる機運が生まれていた。ウィットフォードは国王不支持で仲間が処刑される姿を見るが、不服従を貫き、審問委員から要注意人物と断じられたことを考えれば、1537年の各版は俗人を対象とする「家政の書」の形態を装うが、対抗宗教改革の象徴的な書となっていた。
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| 研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の独自性は、修道院解散前後の宗教的状況を浮き彫りにする上で、修道士ウィットフォードから適切な著作物を選び出せた点、及びその出版史の分析を通して著者の思想、出版者の思惑、改革混乱期における修道院内の実践がなお好意的に受容された様を解明できた点である。
Werke of Preparacionにあっては、異端的言説の改訂問題が、Work for Householdersにあっては、レッドマンやウェイランドを中心に同時に複数の印刷家が出版する特異性があった。自ら「サイオンの老いた惨めな男」と称し、解散命令の使者に抗う修道士の著作物が持つ、時代的意味とサイオンの出版メディア活用を明らかにできた。
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