研究課題/領域番号 |
19K00439
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 美津子 東北大学, 国際文化研究科, 名誉教授 (60073318)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ウォレン・ヘースティングズ / 東インド会社 / ネイボブ / エドマンド・バーク / 植民地支配 / ロマン主義時代の英国小説 / ロバート・ベイジ / エリザベス・ハミルトン / 帝国主義 / 植民地主義 / 弾劾裁判 / ロマン主義時代の女性作家 / ネイボ / ジェイムズ・ギルレイ / 英国領インド |
研究開始時の研究の概要 |
インドの支配体制を樹立し、帝国建設の最大の功労者であったWarren Hastingsは総督在任中のインド統治が過酷であったと批判され、1788年に弾劾に付される。弾劾裁判は当時大変な関心を集め、Hastingsを擁護する者と批判する者の間で激しい論争が繰り広げられた。本研究の目的は、Elizabeth Inchbald、Martha Sherwood、Robert Bageなどの作品を取り上げ、弾劾裁判、Hastingsが最高責任者を務めた東インド会社、Hastingsもその一人であるネイボブ(インド帰りの富豪)が作品中でいかに表象されているのかを考察することである。
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研究成果の概要 |
本研究の主な成果は、インドの支配体制を樹立し、帝国建設の最大の功労者であったが、総督在任中のインド統治が過酷であったと批判され、1788年に弾劾に付されたWarren Hastings(1732-1818)に着目し、ロマン主義時代の小説、戯曲などにおいて、Hastings 自身、弾劾裁判、東インド会社(Hastingsが最高責任者を務める)、ネイボブ(Hastingsもその一人である)などがいかに表象されているのかを、仇敵Edmund Burkeの弾劾演説、インド史、旅行記など多様な言説や諷刺画を援用して仔細に分析し、次いで、表象の背後に潜む政治意識、民族意識、宗教意識を明確にしたことである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的そして社会的意義は、Hastingsが言及されているロマン主義時代の作品を取り上げ、弾劾裁判の演説集、Frances Burneyの弾劾裁判傍聴記、政治論評、インド旅行記、インドの歴史書などの当時の様々な言説やJames Gillrayなどの諷刺画などに目配りしつつ、Hastingsにまつわる表象を分析したことである。新しい切り口で領域横断的に、文学作品に見られるHastings表象を考察する本研究は意義ある試みであると思われる。さらに言えば、本研究はロマン主義時代の文学研究に貢献するものであり、本研究によりこの時代の小説や戯曲の作品理解がより深化し、明確になるものと思われる。
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