研究課題/領域番号 |
19K00450
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2021-2022) 九州大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
岡本 太助 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 准教授 (90523176)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | アメリカ演劇 / 家族表象 / 歴史的変遷 / 文化的多様性 / 家族 / アメリカ史 / アメリカ文化研究 / アメリカ文学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、アメリカ演劇における家族の描かれ方を、(1)歴史的変遷、および(2)文化的多様性の二点で調査し、家族という切り口でのアメリカ演劇史とアメリカ演劇の文化論を展開する。類似の先行研究をふまえつつも、本研究独自の視点として、アメリカ演劇における家族表象のダイナミズムに着目する。つまり、アメリカ演劇における家族というものそれ自体を定義するのではなく、いわゆるアメリカ的家族という理想像に対して接近する求心的運動と、逆にそれから遠ざかる遠心的運動とが混在する動的な状態としてアメリカ演劇とその家族表象を捉えるということである。
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研究成果の概要 |
本研究課題は、アメリカ演劇における家族表象の歴史的変遷および文化的多様性を具体的に分析し、本質論的な「アメリカの家族像」に還元されない、ダイナミックな相互作用のプロセスとして、アメリカの家族劇を再定義することを試みるものである。理想の家族像に接近する求心的運動とそこから遠ざかろうとする遠心的運動のつばぜり合いとしてアメリカ演劇を特徴づける研究には類例がなく、今後、国内外での研究の発展が期待される領域であり、その理論的・方法論的基礎を整備するものとしての本研究課題には、学術研究上きわめて大きな意義があるといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでも、北米地域研究やアメリカ合衆国を中心とする国際関係に関する研究において、アメリカとはいかなる場所であるかを明らかにしようとする努力が重ねられてきた。一方で、しばしば演劇は社会のあり方やそこに生じる変化を映し出すメディアであるとも言われる。つまりアメリカ演劇は、アメリカとは何かという問いを探るうえで、きわめて重要な研究対象であるということだが、本研究課題は、理想的なアメリカの家族という概念を中心に、そこへ近づこうとする動きとそこから遠ざかろうとする動きが交錯し、緊張が生じる場として演劇を捉えることで、一つの有効なアプローチを提示するものである。
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