研究課題/領域番号 |
19K00465
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桑田 光平 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (80570639)
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研究分担者 |
カペル マチュー 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (70896414)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 現代フランス語圏文学 / フランス語圏文学 / フランス語現代文学 / 現代フランス文学 / ヌーヴォー・ロマン / エクソフォニー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ますます多様化している80年代以降の現代フランス文学を歴史的な視座の下で検討し、詩、小説、批評を中心にヌーヴォー・ロマン以降の現代フランス文学史を構築することを目的とする。その際、とりわけ日本では十分に紹介されたとはいえいないヌーヴォー・ロマンとその同時代の文学状況に関しても包括的に検討を行う。また、80年代以降の現代フランス文学のなかでも、フランス語を母語としない作家、あるいは複数言語のはざまで活動する作家の「エクソフォニー」経験を検討し、彼(女)らを文学史上に位置づけることを試みる。
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研究成果の概要 |
具体的な作品分析によって、80年代以降の現代フランス語圏文学には以下のようないくつかの潮流があることが明らかになった。ヌーヴォー・ロマン的な前衛作品からの継承、外国語としてのフランス語を駆使しながら出身国の歴史や個人史を描くエクソフォニー(母国語の外にでた状態)の作品、歴史をフィクション化することで読み替える新しい歴史小説(アフリカ諸国の作家たちによる世界の勢力図を読み替える新しいポスト植民地主義文学も含む)、マイノリティの日常を淡々と描く伝記的フィクションあるいはルポルタージュスタイルの作品、など。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「現代文学」は歴史的価値が確定しないため、これまで研究対象として十分に考えられてこなかったが、21世紀に入り、フランスでは、同時代文学を研究対象にすることで、ますます多様化と複雑化がすすむ現代の社会や世界のあり方を理解しようとするアカデミックな動きが出てきた。本研究はそうした動きに棹さすもので、とりわけ日本では80年代以降、包括的な視点から整理されてこなかった現代フランス語圏(フランスのみならず、フランス語を公用語とする国々)の文学状況に対して、一定の歴史的見取り図を与えることを試みた。
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