研究課題/領域番号 |
19K00476
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
平井 守 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (30305510)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 詩論 / 抒情詩 / 自由韻律 / 世界文学 / 文献学的認識 / 詩学 / 神話 / 所有と現存在 / 修辞性 / 戦間期ドイツ / 詩 / 韻律法 / リズム / 自由韻律詩 / 讃歌 / ディテュランボス / ディオニュソス / 震撼と情調づけ / 言語と身ぶり / 沈黙と命名 / 民族 / 読者 / マックス・コメレル / ゲーテ / ジャン・パウル / レッシング / ゲオルゲ・サークル |
研究開始時の研究の概要 |
戦間期および第2次世界大戦中における、批評家マックス・コメレルの業績と生涯について研究する。研究の第一段階とて、マックス・コメレル関連の公刊資料・文献の収集とその調査、分析をおこなう。とりわけ、コメレルの各作品の初出雑誌の収集、分析を行う。第二段階として、マックス・コメレルの未公刊資料を所蔵するマールバッハ・ドイツ文学アルヒーフおよびヴュルテンベルク州立図書館シュテファン・ゲオルゲ・アルヒーフでの調査を行う。以上によって、これまで戦間期および戦中期のドイツの非ユダヤ的、保守的思想・文学の潮流のなかに位置づけられていたコメレルの批評的、学問的業績と生涯の再評価を試みる。
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研究成果の概要 |
戦間・戦中期における批評家マックス・コメレルの業績の再評価を目的にする本研究において、まず第一に、この時期のコメレルの最も重要な詩論として「抒情詩の本質について」および「自由韻律の詩と詩人の神」を取り上げ、分析を行った。第二に、学問的著作、エッセイならびに翻訳におけるコメレルの「世界文学」へのアプローチを考察し、とりわけ「閨秀詩人紫式部」および「ドン・キホーテにおける滑稽な人格化」について読解を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで非ユダヤ的、保守的思想・文学の潮流のなかに位置づけられていたコメレルの批評的、学問的業績に関して再評価を行った。まずコメレルの最も重要な詩論である「抒情詩の本質について」および「自由韻律の詩と詩人の神」をとりあげ、ゲオルゲ、ホフマンスタール、ハイデッガーら同時代の思潮のなかに位置づけるとともに、アガンベンによる言及の指摘やド・マンのリルケ論との比較を介して、今日的視点からその意義を明らかにした。また、学問的著作、エッセイ、翻訳などにおけるコメレルの「世界文学」への多様なアプローチを検証し、「世界文学」に対するコメレルの「読みのモード」(ダムロッシュ)を明らかにした。
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