研究課題/領域番号 |
19K00478
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 北海道科学大学 |
研究代表者 |
塚崎 今日子 北海道科学大学, 未来デザイン学部, 准教授 (20347727)
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研究分担者 |
熊野谷 葉子 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 准教授 (70581784)
中堀 正洋 慶應義塾大学, 外国語教育研究センター(三田), 講師(非常勤) (70460087)
山田 徹也 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 講師(非常勤) (00750340)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 北ロシア / フォークロア / アーカイブ / マルチメディア資料 / 伝承 / 伝統文化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、北ロシアのフォークロア(口承伝承)の伝統を伝える多様な資料について、その最良の整理・保管・提示方法を模索のうえ実施し、国内外の研究者および現地のインフォーマントや地域の人々が共有・活用できる形で提供することを目指す。具体的には、ロシア連邦アルハンゲリスク州上トイマ地区において1995 年より実施されてきたフォークロア調査で採録した資料を電子アーカイブ化し、最終的にはマルチメディア資料集として刊行する。これらの成果を検証することにより、脱ジャンル的視点からの「総合的パフォーマンスとしてのフォークロア研究」の重要性が明らかになることが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究の主な成果としては、冊子『北ロシアの暮らしとフォークロア:アルハンゲリスク州上トイマ地区日露フォークロア調査より』(丸善雄松堂、2023年3月)の刊行と、Webサイト「日露合同上トイマ地区フォークロア調査:ВТАЯРФЭЭ)の構築、および冊子内で言及したマルチメディア資料の限定的な公開が挙げられる。 当初の計画から多々変更点はあったものの、「身体性を備えた総合的なパフォーマンスとしてのフォークロア」を提供するという目標、そして上トイマのフォークロア伝統の記録を伝承者自身や地域の人々に還元するという目標は達成できたと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1990年代はロシアの社会的混乱期にあたり、ロシア人研究者は財政的理由などによりフィールド調査を実施するのが困難な時期であった。本研究が基盤とする上トイマ地区のフォークロア調査はまさにこの時期に始まっている。こうしたことから、これらの成果はロシア人研究者にとっても抜けた時代の穴を埋める重要な学術的情報を含んでいるといえる。 また、本研究が目指すフォークロア資料の整理・保管・提示の形態は、組織主導の大規模な方法とは一線を画し、個人情報やインフォーマントの権利に十分配慮しつつ、利用者に丁寧な情報提供を行うという点で極めて日本的な細やかさを備えている。こうした点も独自の成果として指摘できよう。
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