研究課題/領域番号 |
19K00482
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
中村 隆之 早稲田大学, 法学学術院, 准教授 (20510085)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 環大西洋文学 / 両大戦間期パリ / ブラック・モダニズム / ネグリチュード / パン・アフリカニズム / ハイチ文学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、両大戦間期パリにおけるアフリカ・カリブ海の文学の形成過程を(1)ブラック・モダニズム、(2)パン・アフリカニズム、(3)ハイチ民俗学と〈土着主義運動〉という3つの側面から調査・研究をおこなうことにより、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカの三大陸を結びつける〈環大西洋文学〉という言語圏および地域を横断する総合的研究の視座を切り拓くことを課題としている。
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研究成果の概要 |
「環大西洋文学」という観点から主にフランス語と英語の文献を中心に調査・研究を実施し、両大戦間期のアフリカ系知識人の黒人意識運動の概要を素描することに努めた。パリにおける黒人意識運動の形成についてはネグリチュード運動論として、国際共産主義運動との関係については『ニグロ・ワーカー』論としてそれぞれ成果物を公表した。本研究の主要成果物は『環大西洋政治詩学』である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりパン・アフリカニズムと国際共産主義運動との関係を明らかにするとともに日本語でのフランス語圏文学研究におけるネグリチュード運動をめぐる定説を刷新した。本研究期間中にBLM運動の世界的波及によりレイシズムの問題が日本社会でも話題とされるようになったが、本研究はそうしたレイシズムへの対抗運動の歴史の一部に日本語で知ることができるようにしたことに研究成果の社会的意義がある。アラン・マバンク『アフリカ文学講義』の翻訳、オレリア・ミシェル『黒人と白人の世界史』の解説などは本研究の社会的還元として位置付けられる。
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