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ポール・ヴァレリー芸術論の文化史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K00489
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02040:ヨーロッパ文学関連
研究機関東北大学

研究代表者

今井 勉  東北大学, 文学研究科, 教授 (40292180)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードフランス文学 / 文学と美術 / ヴァレリー / ルアール家 / 文化史 / 第三共和政 / 印象主義 / 文学と芸術 / 生成論 / ポール・ヴァレリー / 芸術論 / 比較論
研究開始時の研究の概要

本研究は、フランス第三共和政期を生きた代表的な詩人思想家ポール・ヴァレリーの芸術論の研究において、作品読解を掘り下げるミクロ研究と、文化史的視野に立ったマクロ研究を統合し、方法としての生成論と比較論を同時に活かすことを目ざしている。テクストとイメージ、文学と絵画というクロスメディア研究が盛んとなる一方、過去100年あるいは200年を振り返る文化史的研究の成果も目覚ましい近年の研究動向を背景に、前衛と後衛のはざまを生きた作家ヴァレリーの芸術論を、19世紀・20世紀諸作家の芸術論の流れのなかに置き直すことで、近代芸術思想史研究、さらには広義のメディア研究に貢献をもたらすことが期待されている。

研究実績の概要

本研究は世界的な新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受けた2020年度から2022年度まで、研究の中心となるフランス国立図書館西洋手稿部等におけるヴァレリー芸術論関連資料の現地調査を予定通り実行することがかなわず、日本国内での資料収集および情報収集、関連するテーマについての論稿の執筆や口頭発表に集中せざるをえなかった点は残念であった。国内での新型コロナウィルス感染症の扱いが緩和された2023年度(延長一年目)は、移動の自由がほぼ回復したが、研究代表者自身の学内業務多忙のため、十分な研究の執行ができなかった点、非常に忸怩たる思いであった。
本研究に直接関係する実績としては、2023年5月27日に慶應義塾大学日吉キャンパスで行われた日本ヴァレリー研究会における口頭発表「邦訳『評伝ポール・ヴァレリー』の生成-2008年7月の第1次翻訳計画から2023年5月の刊行まで-」、および、2023年6月に水声社より刊行されたミシェル・ジャルティ著、恒川邦夫監訳『評伝ポール・ヴァレリー』全3巻の分担訳が挙げられる(担当:第9章~第13章、第37章、索引整理)。なお、後者は第59回日本翻訳出版文化賞を受賞する栄誉を得た。その他、2024年3月に、日本ヴァレリー研究会発行の研究会誌『ヴァレリー研究』第11号誌上に、上記ヴァレリー研究会における口頭発表に基づく報告と、2022年11月のヴァレリー研究会における口頭発表に基づく書評論文(東京大学教授塚本昌則氏によるヴァレリー『ドガ ダンス デッサン』の翻訳〔岩波文庫カラー版、2021年11月刊〕に関する書評論文)が掲載された。さらに、ヴァレリー研究会有志による読書会において、ウィリアム・マルクス編によるポール・ヴァレリー『詩学講義』全2巻(ガリマール、2023年1月刊)のなかのレオナルド・ダ・ヴィンチ論関連の講義について口頭発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2020年度、2021年度、2022年度の連続三年間は世界的なCOVID-19の蔓延による物理的な影響(移動の制限)を直接的に受けたため、本研究課題の屋台骨であるフランス国立図書館西洋手稿部等における現地資料調査を実施することがかなわず、国内での資料収集と情報収集、論稿の執筆や口頭発表等に集中せざるをえなかったこと、また、延長措置を受けた2023年度については、学内業務の多忙により、長期休暇時の現地滞在資料調査がかなわなかったことが、研究の進捗が遅延していることの理由である。こうした強い制限のなかにあって、本研究に直接関係するテーマでの学会発表や論文執筆等をいくつか実施できた点をよしとするしかないが、このたびお認めいただいた研究の再延長(延長二年目)の期間において、可能な限り、現地調査の機会を確保したいと考える次第である。

今後の研究の推進方策

再延長研究が承認された本研究の2024年度においては、これまで実質的に不可能であったフ
ランス国立図書館西洋手稿部等におけるヴァレリー芸術論関連資料の具体的な調査に早急に着手すると共に、資料調査で得た成果を論稿等の場で公にすべく努力する所存である。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 保苅瑞穂『ポール・ヴァレリーの遺言 ―わたしたちはどんな時代を生きているのか?』, 集英社,2022 年2023

    • 著者名/発表者名
      今井勉
    • 雑誌名

      フランス文学研究

      巻: 第43号 ページ: 37-40

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] ジャン=マリー・ルアール『光の影の青春』における文化史2022

    • 著者名/発表者名
      今井勉
    • 雑誌名

      フランス文学研究

      巻: 第42号 ページ: 1-13

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 「邦訳『評伝ポール・ヴァレリー』の生成-2008年7月の第1次翻訳計画から2023年5月の刊行まで-」2023

    • 著者名/発表者名
      今井勉
    • 学会等名
      日本ヴァレリー研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ベルエポックのファミリー・ヒストリーー「印象主義のなかの一家族」ルアール家の物語を読むー2020

    • 著者名/発表者名
      今井勉
    • 学会等名
      日本フランス語フランス文学会東北支部大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] Portraits d’un grand artiste ; de Leonard a Degas en passant par Corot2019

    • 著者名/発表者名
      Tsutomu IMAI
    • 学会等名
      9e edition des Journees Paul Valery
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] 評伝ポール・ヴァレリー全3巻2023

    • 著者名/発表者名
      ミシェル・ジャルティ著 恒川邦夫監訳
    • 総ページ数
      1800
    • 出版者
      水声社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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