研究課題/領域番号 |
19K00491
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
合田 陽祐 山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (20726814)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 象徴主義 / 小雑誌 / 文学集団 / メディア論 / 詩的小説 / ジャンル論 / デカダンス / 自然主義 / 象徴派小説 / 前衛小説 / エコシステム / 文学場 / 出版社 / 雑誌 / 世紀末小説 / 共同体 / 共著作品 / 文学社会学 / 編集部 / 詩人 / ナラトロジー / 小説の理論 / 雑誌の共同体 / 世紀末 / 定期刊行物研究 / 小説の象徴主義 / 出版社と編集者 / 心理学 / 未公刊書簡 / 文芸誌 / 小説 / グループ / ジャンル |
研究開始時の研究の概要 |
これまであまりに多様な象徴派の小説を体系的に論じることは不可能とされてきた。だが本研究では、世紀末の文芸誌に焦点をあてることでその解決をはかる。この時期の文芸誌は美学的に一枚岩ではなかったが、1890年代からは雑誌間での連携が図られ共同体の意識が高まった。本研究ではおもに批評欄の記事を精査することで、当時活発化したジャンルをめぐる議論との関係から、1890年代の小説がもつ理論的射程を再検証する。
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研究成果の概要 |
フランス19世紀末の主要な文学潮流である象徴派は、これまで詩の運動と理解されてきた。だがこの運動が当初、前衛小説の実験として出発したことは忘れられがちである。 本研究では、たんに象徴派の「マイナー」ジャンルとしての小説を検討するのではなく、当時大流行した「小雑誌」と呼ばれる文芸誌を起点として、メディア論の観点と、集団性の観点から、文学史における「象徴派小説」の独特な立ち位置を明らかにした。この作業を通じて、西欧19世紀末前衛の再規定をおこない、社会史的、文化史的視座から、彼らがいかにして文学場における自律性を獲得したのかをつまびらかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、上の欄でも述べたように、新規開拓分野であるにもかかわらず、一定の成果を収めたことにある。その主要な社会的意義は、国際性を帯びていたことである。報告者は、研究期間に、海外においてフランス語で5回にわたる発表をおこなった(うち国際会議2回)。また日本においても、国際シンポジウムの機会に、フランス語での発表をおこなった。以上により、国際的水準を担保しつつ、その成果を日本人以外の海外の研究者たちにも提示することができた。
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