研究課題/領域番号 |
19K00493
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
阿部 賢一 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (90376814)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | チェコ文学 / 文学史 / 翻訳研究 / ユダヤ / ヨゼフ・ユングマン / パヴェル・アイスネル / ミラン・クンデラ / 翻訳 / ボヘミア文学 / ボヘミア / ドイツ文学 |
研究開始時の研究の概要 |
20世紀前半のボヘミアにおいて、「文学史」がどのように記述され、機能していたか、ドイツ語、チェコ語双方の文献を基に検討を行なう。具体的には、文学史家アルネ・ノヴァークとドイツ系作家の関係、プラハ学派のフェリクス・ヴォジチカの文学理論に焦点をあて、理論面および実践面での両言語間の相互作用を検証する。
|
研究成果の概要 |
ボヘミア文学史の記述に関する本研究は、ドイツ文学とチェコ文学それぞれの潮流の影響を受けた独自の文学史的な系譜があることを理論家フェリクス・ヴォジチチカの例を通して明らかにした。また、文学史上の重要な分岐点として、19世紀のヨゼフ・ユングマン、20世紀初頭のパヴェル・アイスネル、そして20世紀後半のミラン・クンデラを主題として分析を行い、最終的な成果は単著として発表予定である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の主たる動機は、同一地域における複数言語の文学史の系譜を検討するものであった。具体例として、ボヘミアにおけるチェコ語文学、ドイツ語文学を検討し、その際、翻訳の営為がきわめて重要であり、当該文学の受容にも大きな影響を及ぼしていることが確認できた。複数言語にまたがる横断的なアプローチは、個別文学の研究が主流の現状に一石を投じるものであり、国内外での発表を通してその意義の一部は主張することができた。また複数言語の文学記述の問題は、中欧に限らず、日本などその他の地域の文学史研究、翻訳研究にも考察の機会を与えるものであり、今後、さらなる相互的な検討が求められる。
|