研究課題/領域番号 |
19K00507
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
坂本 貴志 立教大学, 文学部, 教授 (10314783)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 自然史 / 普遍史 / 世界知 / 永遠の哲学 / 古代神学 / 天文学史 / キルヒャー / ゲーテ / 普遍自然史 / 博物学 / クンストカンマー / ツヴィンガー宮殿 / バロック / 驚異の部屋 / クアドラトゥーラ / レーオポルト一世 / 高山右近劇 / ドイツ劇場 / 古代神学・永遠の哲学 / 世界の複数性 / ゴットシェート / ゲーリケ / 博物誌 / カント / ヘルダー |
研究開始時の研究の概要 |
ゴットシェート、カント、ヘルダーの「普遍自然史」を、α:成立前史:「普遍史」および「自然史」それぞれの観念規定、β:様態:「普遍自然史」の観念規定、γ:後史:「普遍自然史」のドイツ自然哲学への影響の解明、に関して研究し、その結果を単著書にて公表する。
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研究成果の概要 |
本研究の問い:「博物学から自然史への変貌の過程でドイツ近代の知性に特徴的であるのは、宇宙及び地球の形成の歴史を包括的な自然史として探究する一方、聖書に支えられたかつての普遍史をヴァージョンアップする形で宇宙における普遍的な歴史の可能性を構築しようとしたのではないだろうか?」に対しては、これを肯定する解が得られた。そのための論証を、キルヒャー、ゲーリケ、ライプニッツ、ヴォルフ、ゴットシェート、ハラー、カント、ヘルダー、ゲーテ-の様々なテクストをもとに行い、本研究者による単著『<世界知>の劇場-キルヒャーからゲーテまで』(ぷねうま舎、2021年)によって公表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
17世紀バロック期から18世紀啓蒙主義期にかけての、ドイツ語圏およびヨーロッパの知的認識おいて、時間の観念が変容していたことが新しくわかった。有限から無限へートマス・クーンが示した空間におけるパラダイムの変容が、時間においても生起した、というのが本研究の発見であり、これはドイツ文学史および哲学史に書き加えられた新しい視座である。時空間についてのイメージの変容が、啓蒙主義以降の文学と哲学および自然史の展開に根本的な影響を与えたのである。また、研究成果が広く書物によって公開された点に、本研究結果の社会的意義がある。
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