研究課題/領域番号 |
19K00508
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
草野 慶子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10267437)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | ロシア文学 / 比較文学 / 女性文学 / フェミニズム / ジェンダー研究 / セクシュアリティ研究 / 動物研究 / 世紀転換期 / ジェンダー論 / セクシュアリティ論 / 世界文学 / エクリチュール・フェミニン / 動物論・動物研究 / フェミニズム批評 / ジェンダー / セクシュアリティ / 皮膚 / 自我、主体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、19-20世紀転換期のロシア女性文学についての研究であり、主としてジナイーダ・ギッピウス(1869-1945)を対象とする。欧米で先行したギッピウス研究を消化、発展させつつ、ギッピウスの芸術と思想における身体感覚の考究に焦点を合わせることによって、研究代表者独自のギッピウス論を構築する。並行して、同時代ロシア女性文学の見取り図を提示するという、ロシア文学研究にとっての重要課題を果たすとともに、それらによって得られた視座を、比較文学的手法をも用いながら、現代日本文学におけるジェンダー、セクシュアリティをめぐる議論にも接続させる。
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研究成果の概要 |
本研究は、ふたつの課題を掲げていた。第一に、20世紀前半のロシアの詩人・作家・批評家であるジナイーダ・ギッピウスを中心に、同時代ロシア内外の文学・芸術の動向、とくに女性文学という領域を精査すること、第二に、ギッピウス以後の、つまりは20世紀後半以降のフェミニズム批評やジェンダー/セクシュアリティ研究に、19-20世紀転換期のロシアの女性文学を接続させることである。 ふたつの課題について、ともに1900年代のギッピウスの詩作品や評論、エッセイ、書簡を起点に研究を行った。そのなかで新たに、現代思想においてきわめて重要な主題である動物/動物性という問題系が本研究の展望に加えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、日本において初めての本格的なジナイーダ・ギッピウス研究である。さらに、ギッピウスを中心とした同時代のロシア女性文学の研究としても、わが国のロシア文学研究に大きく寄与するものである。加えて、比較文学の視点をもって、ギッピウスとその周辺のロシア女性文学を、20世紀後半以降の世界の女性文学やフェミニズム理論につなぎ、結果として世界文学のひとつの系譜を明らかにするものでもある。加えて、女性そして動物という、社会において周縁化されるカテゴリーを架橋する交差的研究への道を開くものでもある。
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