研究課題/領域番号 |
19K00537
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02050:文学一般関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
中島 亜紀 (西岡亜紀) 立命館大学, 文学部, 教授 (70456276)
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研究分担者 |
岩津 航 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (60507359)
戸塚 学 武蔵大学, 人文学部, 准教授 (70633014)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 福永武彦 / 世界文学 / ネットワーク / 1940年代 / 20世紀小説 / 加藤周一 / 堀辰雄 / ボードレール / フィクション / 形式 / 文体 / 比較文学 / メディア / 日本文学 / 池澤夏樹 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、福永武彦を軸として1940年代日本の若手文学者の「世界文学」概念をめぐる人や知のネットワークを解明することである。彼らの文学の萌芽期に盛んに議論された「世界文学」概念の全体像、その言説を作り出した教育、先行作品、共通体験、人のつながり、彼らの実作や同時代・後続の文芸への波及などを調査・解明する。 独自性は主に二点。一点は同時代の文学の小集団だけにとどめない枠組みで人や知のネットワークを捉え解明することである。縦軸に明治以降の近代学問の系譜、横軸に同時代の国内外の文芸の広がりを設定する。もう一点は、成果の社会還元で、若い聴衆に軸足を置く講演会やワークショップを目指すことである。
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研究成果の概要 |
福永武彦を軸として1940年代日本の若手文学者の「世界文学」概念をめぐる人や知のネットワークを解明した。彼らの文学の萌芽期に盛んに議論された「世界文学」概念の全体像、その言説を作り出した教育、先行作品、共通体験、人のつながり、彼らの実作や同時代・後続の文芸への波及などを調査・解明を目指した。全体での『年報福永武彦の世界』第5号、6号の執筆・編集・刊行と関係機関や研究者への発送、各自での図書の執筆、論文・エッセイ・書評の執筆、口頭発表・講演などによる成果公開を行った。加えて西岡は、若い世代と表現に関わる現役の研究者や演者が交流する場の創成を目指す「言語表現メディア研究会」を立ち上げた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2冊の成果報告書や代表者、分担者2名が執筆した図書や論文は、1940年代の日本文学の背景にあった人や知のネットワークを明らかにすることによって、当時の「世界」概念との関係において創出された歴史的意義を解明する。また、その歴史がそれとは異なる「世界」概念のもとで創出されている21世紀の文芸実践においていかなる結節点を持ちうるのか、という文学史的・実践史的な学術的意義を持つ。 「言語表現メディア研究会」の研究者・声優・詩人・俳優・編集者などの現役の表現者と若い学生との交流イベント〈チカラプロジェクト〉や、コロナ禍での表現実践を報告する例会などは、未来の表現実践者の育成という社会的意義がある。
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