研究課題/領域番号 |
19K00538
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02050:文学一般関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
李 建志 関西学院大学, 社会学部, 教授 (70329978)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 朝鮮半島 / 日韓文化交流 / 朝鮮王公族 / 皇族 / 李方子 / 韓国朝鮮文化 / 韓国朝鮮文学 / 地域研究 / 朝鮮 / 韓国 / 日記分析 / 比較文学比較文化 / 日本皇族 / 日本陸軍 / 日韓関係 / 大日本帝国 / 朝鮮の王および王族 / 昭和天皇 / 大正天皇 / 李垠 / 天皇 / 近代オリンピック / 比較文学 / 比較文化 / 軍事史 / 李氏朝鮮 / 皇室 / 大韓帝国 / 陸軍中央幼年学校 / 台湾 / 朝鮮王族 / 文化研究 / 皇帝 / 日本 |
研究開始時の研究の概要 |
李氏朝鮮最後の王李垠は、1890年代末から1970年までのいわゆる近代移行期から高度経済成長期に日本と韓国の狭間に生きたものである。この近代化の時期の日本と朝鮮半島の関係は決していいものではない。本研究が問題にするのは、むしろそのような強者と弱者を色分けしたり、植民地支配を断罪したり正当化したりするような些末な「政治」ではなく、文化研究者として考察する。もちろん文化が「政治」から自由であると考えてはいない。むしろ「文化」を考察することそのものに「政治」性―近代化の評価などさまざまな点―が潜んでいると思う。それゆえに、李垠という極めて「政治的」な人物を視点として日韓文化交流を考察する。
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研究成果の概要 |
本研究はおおむね順調に進んだ。本務校のサポートも力強く、おかげで李垠の評伝を全4巻中3巻まで書き継ぐことが出来た。惜しむらくは、このあと李垠の1921年以降の活動や行動についてまとめることが、研究期間内にはできなかったということだ。しかし、これも現在原稿を書いている途中であり、本年度内には研究書として公刊することが出来るだろう。 5年の研究期間を通して、貴重な記録、文献などを手に入れることが出来たことは、すべて科学研究費の研究助成あってのことであり、その意味では研究助成を最大限有意義に使うことが出来たと言っていい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は朝鮮最後の王・李垠の人生を詳細に読み解くことで、近代における日韓文化交流を立体的に描くことが目的である。その際、李垠が生きた1897年から1970年までの激動の日韓関係を「その時代ごとの空気」に照らしながら、浮き彫りにすることを旨とした。例えば、李垠と李方子の結婚は俗に「政略結婚」という印象が強いが、李方子の日記を参照することで、二人の結婚は当時の朝鮮王族や皇族の中でも珍しい、恋愛結婚と言っていいほどの純愛であったことなどを発掘したのは最大の成果のひとつであり、また李垠の父・高宗の死は日本による暗殺などではありえないことを証明できた。もちろん、李垠の長男・晋も病死であると証明したい。
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