研究課題/領域番号 |
19K00555
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 新潟県立大学 |
研究代表者 |
福嶋 秩子 新潟県立大学, その他, 名誉教授 (80189935)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 言語地理学 / 方言 / アジア・アフリカの言語 / キョウダイ名 / 新潟方言 / 形容詞の特殊形式 / 裂き織り / 民俗地図 / 言語地図 / アジア・アフリカ言語地図 / キョウダイ名の体系 / 裂き織りの名称と指示物 / アジア言語地図 / 太陽の方言 / 新潟方言の形容詞 / 方言集 / ヨーロッパ言語地図 / 言語変化 / 方言分布の総合 / 方言分布の比較 / 日本語方言 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者は1983年にパソコンを利用した言語地図作成プログラムSEALを開発、マニュアルとともに公開し、日本語や英語について「パソコンによる言語地理学」を実践してきた。本研究では、言語の多様性のありさまと変化のプロセスを明らかにするため、調査時期や調査対象世代の異なる言語データを地図化し、関連する方言分布を総合・比較する。3度目の全国方言調査が実施され、電子化データの公開が進み、GIS(地理情報システム)ソフトが一般化した今、この研究法の意義がますます大きくなっている。言語変化の軌跡を跡づけ変化の進行状況を捉えるために、方言分布の総合と比較の方法を新たなデータに適用して研究を推進する。
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研究成果の概要 |
言語の多様性のありさまと変化のプロセスについて分析追求するために、多様な言語データを地図化し、関連する分布を総合・比較した。①『アジア言語地図』における「太陽」の分布について発表した。②『アジア・アフリカ言語地図』において「キョウダイ名」を担当した。個別の体系に割り当てる記号の提案を行うとともに、日琉諸語の地図化を行った。アジア・アフリカにおける体系別の分布について解釈を行った。③新潟県における形容詞の特殊形式(例:「赤い」アーケ)に注目し、各種方言資料を基に地図化し解釈を行った。④裂き織りの名称と指示物について、方言資料や民俗資料を基に地図化し、分布の生成過程について考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アジア・アフリカという広域にわたる言語地理学に挑戦し、成果を得た。「太陽」のような語彙の分布の他、類型論的な項目について広域分布を概観し、変化の過程について解釈を行うことができた。一方、新潟県という狭域の方言特徴について、様々な方言資料を用いて分布を示すことができた。裂き織りの名称だけでなく指示物の全国分布をあわせて考察することで、民俗的事象の変化の過程を明らかにすることができた。日本の言語地理学研究に資する発表を行うとともに、言語資源の空間接続プロジェクトに参加した。貴重な方言資料の保存に努めた。
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