研究課題/領域番号 |
19K00557
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 兵庫教育大学 (2022-2023) 名桜大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
中村 浩一郎 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (50279064)
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研究分担者 |
山城 智史 名桜大学, 公私立大学の部局等, 上級准教授 (50794616)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 主題 / 焦点 / 統語構造 / カートグラフィー / 母語の統語構造理解 / 中国語教育 / 日本語教育 / 日本語の主題・焦点構造 / 中国語の主題・焦点構造 / ヨーロッパ言語の主題・焦点構造 / カートグラフィー分析 / 主題構造と語順の通言語的比対照 / 中国語学習者 / 理論と実践の融合 / 主題構造の通言語的比対照 / 日本語学習者 / 主題構造の言語間比較 / 主題構造 / 日本語・中国語 / ヨーロッパ言語 / 比較対照研究 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本語・中国語、ヨーロッパ言語のデータを収集・分析するという記述的研究と、そのデータを理論言語学の枠組みであるカートグラフィー分析で検証し、普遍的な統語理論を構築するという理論的側面を併せ持つものである。「主題ー第述」構造がどの程度まで普遍的に通言語的に見られるかを明らかにすることを言語理論的研究の主眼とする。 更に、言語理論により明らかになった日本語と中国語の主題構造と文構造の理解に基づいて、より効果的な中国人留学生に対する日本語教育と日本人学生に対する中国語教育を実践する方向を探るものである。
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研究成果の概要 |
[1] イタリア語、ドイツ語などに関して論じられている主題要素の生起順が厳密に決まっていることを日本語、中国語のデータと比較対象した結果、日本語には当てはまらない一方で中国語には当てはまることが実証できた。 [2] グン語で言われる焦点を示す要素が日本語では強勢を受ける格助詞「が」あるいは副助詞「は」であることが判明した。また、この事実が中国語の語気助詞にも適用できるのでは、という見通しがたった。 [3] 分担者が、本務校である名桜大学の中国語学習者のデータを収集したことにより、日本語と中国語の文構造比較によるより効果的な中国語教育への提言ができる一歩手前まで辿り着けている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
[1] 学術的意義:ヨーロッパ言語で言われ、一般化されていることが、日本語には当てはまらないことを示せたことは、比較統語論に対する大きな貢献である。統一的な言語理論構築に対する前進である。 [2] 社会的意義:日本語を母語とする大学生に対する中国語教育と中国語を母語とする大学生に対する日本語教育を行う際、母語の知識に基づいて、母語との比較を念頭に置いた教育の有効性を検証した。その理論的裏付けとして、日本語と中国語の主題・焦点構造をカートグラフィーと呼ばれる統語構造分析に基づいて比較し、その共通点と相違点を明示することができた。目標言語を学習する際に、母語の知識を使うことの有効性を実証した。
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